みちしるべの伝説

音楽と希望は刑務所でも奪えない。

◎ビバルディのラルゴ卒業

2016年02月25日 | ヴァイオリン
2016年も1,2月が瞬く間に過ぎてしまう。つくづく月日が過ぎるのは早い。
バイオリンレッスン記は、途絶えがちだけれども、もちろん、月2回のレッスンは継続中です。
この日は、スズキ教本5巻の2曲目、ラルゴ(ビバルディ/協奏曲イ短調Op.3-6 2nd Movement)が卒業。
でも、なんとなく、あまり嬉しくない。うまく弾けていないからな…。
思うに、教本の曲は、実力+αの難易度になっているので、いつになっても、不本意な出来で終わってしまうのだ。
ピアノレッスンの曲は、生涯のレパートリにするためのレッスンだけれども、バイオリンのレッスン曲は、いわば上達のための捨て駒でしかない。
なんだかなあ…、なのだ。

=====
毎回、いろいろなアドバイスをもらえるのだけれども、他の曲を弾く時にも、応用がきくはず。
時々は、見返して、ヒントになるといいな。

<レッスン・メモ>
・弱い音でも、しっかりと。でも固くならずに、楽な音色で、弾き始められるように。
(構え過ぎない、脱力、左手を軽く押さえる)
・弓を返しても、つながって、スラーで弾いているように聞こえるように。(返したことがわからないように。変化がないように)
・4th Positionの時、左手を楽器にくっつけすぎない。
・強弱の対比で、弱く弾くフレーズでも、弱めすぎない。朗々と弾くこと。
・弓の元側で、ピアノ(P)で弾けるように。
・テンポ。テヌートで引き伸ばされても、全体的な拍感が失われないように。重くならない。遅くならない。
・緊張しすぎた音にならないように。
・本当の最後はどこか? 本当の最後に向かって、昇っていく!
・最後の盛り上がりで、簡単にディミネンドしない。
・開放弦か4の指で弾くか?パッセージのキャラクターによって、使い分ける。
・最後は、消えていくように。真剣ではなくて、あるかなしかのビブラートで。
=====
コメント (2)
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白鳥

2016年02月20日 | バレエ
念願かなって、バレエの王道、白鳥の湖を観てきました。
全4幕。初白鳥。とてもよかった!

やはり、踊りに、魅了されっぱなしだった。
難しいことは分からないけれども、優美なのはいい。
変幻自在な白鳥の群舞は、ほんとうに美しい!
主役の王子はさすがで、優雅な物腰に、場が締まる。
1幕の素朴な村の娘の踊りや、生き生きとしたパ・ド・トロワも、よかった。

特に印象に残ったのは、3幕ラストの急転直下から4幕。
4幕の最初、ドライアイスの中に白鳥のサークルが浮かびあがる幻想的な演出は、鳥肌が立つくらい、素晴らしい光景だった。
そして、何といっても、ラスト!
光射す、それこそ「愛が勝つ」な結末が、よいではないか。
(予習したら、悲劇バージョンもあるとのことだったけれど、音楽的にも、やっぱりハッピーエンドだ。)
このフィナーレのように、希望をもって、明日を歩みたい、と思ったりする。

たっぷり、オーケストラの音も聴けた。
バイオリンの独奏や、大好きなハープも随所で聴けて、生オケのバレエは、満足感が高いなあ。

そう言えば、あの白鳥の旋律は、実は、この日、見るまでは感涙必至の旋律だったので、
あまりにも泣けてしまったら、困るなあと思っていたけど、
意外なことに、まったく泣けなかった。
念願かなって、あのオーボエの旋律を初めて生で聴けたのに・・・。
何故? たくさん聞き過ぎて麻痺した? あるいは、踊りに気を取られすぎたか?
今回、開演前に、個人的に、すったもんだがあったので、そのせい?ん~。

また、観に行こう!

名古屋市民会館フォレストフォール
中部フィルハーモニー交響楽団
指揮:稲垣宏樹
演出:振付:篠原聖一
王子:ワディム・ソロマハ
第38回中部バレエフェスティバル
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オオフジツボ

2016年02月14日 | ライブ&コンサート
この日は、ザバダックつながりで存在を知ったアイリッシュ系トリオ、オオフジツボのライブへ。
凄かった!
想像以上に、自由自在、縦横無尽。
躍動感あふれ、切れ味鋭く、猛烈に息のあったパフォーマンス!
日本で聴けるアイリッシュ系の音楽としては、最高峰???

壺井氏の超絶なバイオリンに、相変わらず、吸い寄せられてしまい、
凄いのに、なんてクールなんだろう・・・。
藤野さんの勢いのあるアコーディオン、
太田氏のギターも、なんて温かい音色なんだろう!

笑いの絶えることのないMCも、とても愉快だった。
会場は、ほんとうに街角の小さなカフェで、ぎっしり密集でも、20数名ぐらい?
音密度最高潮で、贅沢なライブだった。

壷井彰久(vln.)
藤野由佳(acc.)
太田光宏(gtr.)

オオフジツボのサイト
藤野由佳さんのサイト 

@ロジウラのマタハリ@名駅


オオフジツボ / Eternal Reflection (Live at 音や金時)

この日も、聴けた。代表曲??
壺井氏作曲の記念すべき10000カウントオーバーの曲だそうです。
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オルガン付きシンフォニー

2016年02月13日 | ライブ&コンサート
サン=サンースのオルガンシンフォニーを聴いた。
初めて生のパイプオルガンを聴いたのだけど、本当にすごい楽器だと思った。
何と言うか、パイプオルガンの音の存在感に、圧倒されてしまった。

終楽章で鳴り響いたパイプオルガンは、四周を圧して、不動盤石。世界が震えた。まさに神の啓示だった。
百人のオーケストラが束になってかかっても、かなわない、揺るぎなさ、パワー!
多くの人たちが、畏敬の念を覚えるのもよく分かる。。。

もちろんオーケストラもとても楽しめた。
パイプオルガンの大樹に、オーケストラの若木が群れ集い、花開いていた感じ。
縦横無尽なティンパニも印象的だったし、さざ波のようにピアノが入るとところも、ささやかに嬉しかった。
サン=サンースのオルガン付きシンフォニーは、なんとも、豪勢なシンフォニーだった。

パイプオルガンは、ほんとうに、予想をずっと上回って、すごい存在感だったのだけど、
恐らく、この別格の存在感ゆえに、他の偉大な作曲家たちも、シンフォニーやコンチェルと取り入れることを躊躇ったのでは???とも思った。
それを敢えてやってのけた、サン=サーンス、天晴れだと思う。

あと、前半の色彩鮮やかなラベルとドビュッシーも楽しめたし、
アンコールの、フォーレのパバーヌも、楚々していい曲。

思い出に残る、いい演奏会だった!

@愛知芸術文化センター コンサートフォール
(名古屋シンフォニア管弦楽団 指揮:海老原光)



=====
終演後、仲間との話で、昔のオルガンの構造は?の疑問が上がったのだけれども、
音の元になる風は、やはり、人力(ふいご室)で、わっせ、わっせして作っていたんですね!
http://www.music-planet.co.jp/tma/orgkozo.html#anchor459773

電気が発明されるまでは、どこの教会にも、パイプオルガン人夫がいて、荘重なミサの向こうで、わっせ、わっせ労働してたのか・・・。けっこうな重労働だったかも???

クラシック音楽の楽器の中で、実はパイプオルガンだけが、電気に頼っていたか・・・。(やや裏切者?(笑)
いざという時のために、昔ながらの人力で鳴る仕組みも備わっていると嬉しいかも?
(電気は信用できんからな…。)
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音楽嗜好症(ミュージコフィリア)

2016年02月08日 | 
今更と言われそうだけど、「音楽嗜好症(ミュージコフィリア)」読了。
実に興味深い内容だった!
脳神経科医オリバー・サックス氏によって、綴られた、音楽エッセイですね。
音楽にまつわる様々な症例、摩訶不思議な現象が著されていて、どれも、とても興味深い。
(クラシック音楽、古の大作曲家たちも、脳神経医学的見地から語られていたりする。)

氏は、こよなくクラシック音楽を愛していることが、よく分かる。
文章からは、優れた医師ならではの、人間に対する優しさ、温かみが感じられる。(翻訳もいいんだろう…。)
「哀歌」の章には、思わず、目頭が熱くなったなあ・・・。

・雷に撃たれて、急に音楽の才能に目覚めた医師
・ある音程の音が引き金になっておこる癲癇の発作
・幻聴(無音の環境が引き金になる。頭の中のiPod。老齢になるとよくあるんだあ・・・。)
・絶対音感があっても、それ以外の音楽的センスに恵まれない例
・どんな音楽でも雑音にしか聞こえない人
・特定の音だけ、音程がズレて聞こえる難聴
・様々な音痴(音程の音痴、リズムの音痴、音の連なりの音痴・・・。)
・音楽と感情が結びつかない症状(長調と短調の区別がつかない障害・・・。)
・音にとても敏感なウィリアム症候群
・練習のしすぎで楽器が弾けなくなるジストニー症
(奇跡の復活をしたピアニスト、レオン・フライシャーの話も紹介されていた。
 シューベルトのさすらい人幻想曲には要注意かも???)
・共感覚(音と色、音程と色、調性と色、数字や曜日と色・・・。)
・音楽を演奏している時だけ、落ち着きを取り戻すトゥレット症候群
・記憶が数秒間しか持たない深刻な健忘症でも、音楽の記憶は失われない音楽家
・話はできなくても、歌は歌える症例

極めつけに興味深かったのは、絶対音感の起源についての考察。
・言語の特性上(声調言語)、中国人とベトナム人etc.は絶対音感が得られる割合が、高いこと。
・生まれたばかりの赤ちゃんは、絶対音感をもつこと。
(赤ちゃんは音程の異なる「ママ」「パパ」を、別の言葉として認識してしまう。
そのことからして、恐らく、大昔の人類の言語は、音程に意味を持たせていた?進化の過程で、絶対音感を捨てることて、言語能力を発展させた?)(高校の生物で習った「個体発生は進化を繰り返す」ならば)

ある意味、足の引っ張り合い(抑制)でバランスをとっている脳の仕組みも興味深い。
脳卒中などで、音楽の能力を抑制している部分が障害を受けることで、音楽の才能が急に伸びる症例が興味深かった。
脳の抑制の仕組みをすり抜けて、才能を伸ばすためには、やっぱり「夢中になる」ことが、とても大切なんだと気づかされる。

パーキンソン病の章で興味深かったのは、「始めること」と「続けること」は、脳の全く別の部位が受け持っているということ。
(ピアノ演奏中に止って、どうしても途中から引き直せないことが多いので、ものすごく納得できる!)

2つのタイプの記憶
エピソード記憶と意味記憶。
エピソード記憶は脆いが、意味記憶は強靭。音楽に関する神経細胞も、とても強靭。
アルツハイマーでエピソード記憶が破壊されても、意味記憶は残る。
音楽の記憶も残る。
アルツハイマー病でも、演奏会で完璧な演奏ができるピアニストの例も興味深い。
人間にとって、音楽が、特別なものであることが分かるし、最後の最後の救いになるだろうと言うこと。

本当に音楽の才能に恵まれた人が、どのように音楽を感じているのかも、いろいろ記されていて、興味深かった。
(分かる人には分かる、自分のような凡人には及びもつかない、音楽の喜びの世界があるんだなあ・・・。)

音楽を聴くとき、脳は、音程、メロディー、リズム、音質、ハーモニー様々な要素を瞬時に、絶妙に、それこそ神業的に処理している。
人に備わった、音楽を感じ取る能力は、実は、大変な恩寵(ギフト)なんだなあ、と改めて思う。

音楽好き(クラシック音楽好き)な方には、とてもお勧めできる本です。
特に、音楽療法を志す人には、ほとんどバイブルとも言える、必読の書だと思う。

先日の新聞の書評に、オリバー・サックス氏の記事があり、少し前に、亡くなられていたことを知りました。ご冥福をお祈りします。)
http://www.huffingtonpost.jp/2015/08/31/oliver-sacks-dies-at-82_n_8063310.html


朝日新聞のオリバーサックス氏の記事?
http://nandemokou.exblog.jp/23748986
この心境で、日々を過ごしたい。

音楽嗜好症: 脳神経科医と音楽に憑かれた人々 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)
クリエーター情報なし
早川書房

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Poor English

2016年02月04日 | 近況
英語のレッスンを始めて2ヶ月になるのだけど、
ようやく、なんとなく軌道に乗ってきたかな?という感じ。
個人レッスンの形式は、楽器のレッスンに近い形なので、安心感があるなあ。

だいたい2週に1回、自宅に来て頂いて、英作文を添削してもらって、
日常のことを、頑張って聞いて、話して、時間があれば、文法の問題を解いて・・・。
正直なところ、これが効果的なレッスンなのか?どうかよく分からないけれど・・・。(笑)

先生は、こちらで探したチェコ出身の先生なのだけど、
http://www.enjoy-lesson.com/
やりとりする中で、先生の住まいが、自宅から至近(徒歩1、2分。ほとんどお隣様!)なのに驚き、
あと、先生の経歴が、音大出身で、プロ・オーケストラでチェロ奏者をされてたとのことで、
これにも、驚く!
(オケはチェコ・フィルではないとのことだけれども・・・)
マイ・ピアノがチェコ生まれだし、新世界をもりもり練習しているしで、ほんと、チェコに縁がある・・・。

と言うことで、音楽にまつわるテーマでも、レッスンが受けられるので、
(チェコとドイツの音楽教育事情の違いとか、東欧の変拍子についてとか・・・。)
自分のような音楽好きにとっては、追い風ですね。

この2ヶ月での収穫は、とりあえず、たどたどしい単語をなんとなく並べただけのPoor Englishでも、
なんとか通じることが分かったこと。

今のところ、話す方は、基本のフレーズと語彙が身につけば、道筋が見える気がするけれども、
聞く方は、何倍も大変そう・・・。早口でまくし立てられると、さっぱり聞き取れないし・・・。

とりあえずは、コンサートの後のサイン会で感想を伝えたり、ぶらっと一人旅できるよういなるといいな・・・。
もっと、早く始めておけばよかったかな???
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ショパン・エチュードの難易度を下げる方法

2016年02月02日 | ピアノレッスン
先日のピアノレッスンで、とても興味深い話がありました。
この日のレッスンは革命のエチュード等々。
それで、革命の難易度を下げる秘訣をレクチャー頂いたのでした。
それは、
作曲者の意図をちゃんと守り、より音楽的に弾くこと。
逆に、指示を守らず、ハノンのように機械的に弾こうとすると、一層、難しくなってしまう。
出すべき所、控えるところが弁えられて、音楽性豊かに弾けば、技術的な難易度は下がるように、書かれている。
革命に限らず、ショパンやリストの難曲全般に言えること。
だそうです。
(ベートーヴェンは、作曲のアプローチがちがって、当てはまらないこともあるようですが・・・。)

音楽性と技術は、比例の関係かと思っていたけれど、実はそうでもない。
目から鱗でした。
(ショパンの曲が愛される1つの理由かも?)
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