鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2737回】 住宅相談窓口の「無料」の裏の話

2018年06月28日 | 住宅コンサルタントとして
家づくり、どこに頼んだら良いのか分からない。
何を基準に業者を選んだら良いのか分からない。

そう考えているお客様を対象に、
スーモカウンターをはじめとする、住宅相談窓口というところがあります。

どの会社も相談料無料、とうたっておりますが、
その実態を一般の人はどこまで知っているのでしょう?

エンドユーザーの人には無料、と言っておりますが、
利益を上げずにはどの企業もやっていけない訳です。

ですから、住宅相談窓口の人は、
結局は成約した会社から紹介料をもらってやっています。

その紹介料は、会社によって異なりますが、高いところで5%。
すなわち、2000万円の建物契約であれば、100万、というのが相場です。

その100万、結局はお客様自身の見積に上乗せされているケースが多いのです。

そこまで理解して、それらの窓口を利用されるのであれば良いのですが、
それを知らずに、「無料でいろいろしてくれて、良い人たちだ」と思うのは、
ちょっと世間知らずと言えるかもしれません。

逆に最初からお金がかかる、ということを発信し、
更にエンドユーザーからお金をもらって責任もってちゃんとした会社を紹介する、
というプロの相談窓口なら、道理にあっているよな、と個人的に思います。

ちなみにですが、本当に良い家を建てて、地域の評判が抜群。
そして家づくりを依頼してくるエンドユーザーで溢れている住宅会社は、
そういう住宅相談窓口に登録していないケースが多い。

そんな窓口の力を借りなくとも、たくさんのお客様から家づくりを託されるからです。

当然、窓口の担当者は、自社に紹介料を払ってくれる登録会社しか紹介しない。

だから、住宅相談窓口を利用しているエンドユーザーは、
いろんなユーザーから支持されている住宅会社に巡り合えない可能性がある、
ということも知っておいた方が良いでしょう。

大手ハウスメーカーも登録していますが、
大手ハウスメーカーこそお客様に困っているので登録せざるを得ない、
ということを知っておいた方が良いと思います。

「無料」という言葉を日本人は簡単に考える人が多いのですが、
実はそうしたおいしい話には必ず裏がある、と思った方が良いでしょう。

情報は、本来お金を払って得るもの、
もしくは足を稼いで、動かないと本当の情報は手に入らないものです。

ちなみに私は、自分の親からそういうことを教わってきましたし、
自分の子どもにもそういうことを教えています。

親が世の中のしくみをしっかりと勉強して、
子どもにも伝えていきたいですね。
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