鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2727回】 日々の業務の定義づけ

2018年06月18日 | 住宅コンサルタントとして
地域密着型の住宅会社は、
他の業界、特に製造系の企業と比較すると非常に遅れています。

というのは、営業にしても設計にしても工事にしても、
目標を決めていることは多いですが、
日常業務における仕事の範囲や品質の定義づけができていないことが多いのです。

更にマニュアルや基準も無い会社が圧倒的に多いのです。

例えば現場監督で言うと、どの現場を自分が担当して、
いつまでに工事を終わらせれば良いか、
そして原価をいくらに押さえれば良いかは決まっているのですが、
日々の業務の定義づけがされていない会社が圧倒的に多いのです。

だからよくあるケースですが、監督が直行で現場に行き、
夕方までオフィスに帰ってこないのです。

その間、どこで何をやっているのか、誰も知らない。

すなわち、職種ごとに仕事の進め方は個人任せの会社がほとんどで、
会社でしっかりと定義できていないのですね。

例えば、現場監督の場合、

・着工前に全業種の職人さん、納材屋さん、工事屋さんと打合せ、発注が終わっていること
・ライン、電話を駆使し、事務所に滞在する時間を総労働時間の50%程度にすること
・現場に行った時に職人さんと打合せは基本NG、打合せは着工前に終わらせておくこと
・現場に行った際は、指示通りの施工水準が守られているか、工期が順調かをチェックするだけ
・だから現場滞在時間は、上棟時以外、1現場30分程度で終わらせる
・コストダウンや品質向上のためのアイデアを出し、実行し、検証する時間を確保すること

などなど、しっかりと定義づけすることが重要です。

そしてこうした定義づけは、経営者だからこそできることで、
一従業員さんでそこまで出来る人は少ないです。

だからこうした職種ごとの業務の定義づけこそ、経営者の仕事なのです。
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