鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2716回】 ホンモノをどれだけ見て体感するか?

2018年06月07日 | 住宅コンサルタントとして
住宅会社として、建物のレベルを高めていくためには、
設計、コーディネーター、現場監督がどれだけ素敵な建築物を見に行っているか、
ということが欠かせないと思います。

洗練された建物をつくっている会社のデザイナー、コーディネーター、監督は、
もう間違いなく、ホンモノを見まくっています。

いろんな会社でよくあるパターンが、設計さんをいろんな視察に派遣するものの、
現場監督は派遣しないケース。

施工を管理する人が、洗練された建物のおさまりをたくさん見ておかないと、
職人さんに指示を具体的に出せないケースが増えてしまいます。

すると、結局職人さんに主導権を握られ、職人さんがやりやすい施工、おさまりになってしまう。

これでは、建物のディテールが美しくなっていかないのです。

できれば、設計と監督が同じものを見て、どうやればきれいにおさまるか?
その難しいおさまりを実現する施工をした場合、どういうリスクが生じるか?

というようなことを議論した方が絶対に良い建物が出来上がると思うのです。

ここで注意すべき点は、議論の際、建設的な思考でおこなうことです。

自分の意見が絶対で、人の意見を否定することしかできない人が入ると、
話が前に進みません。

設計・デザイン側と施工側ではどうしても意見がぶつかりがちになるからです。

ですから、洗練された建物をつくっていくためには、
結局のところ、自分の意見と異なる人の声にも耳を傾けられる、
謙虚ですなおなスタッフさんをつくっていかないとならない、ということです。

洗練された建物をつくる力をつけるためには、
ホンモノを見続けることの他に、スタッフの人間性を高めることも欠かせないのです。
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