
2013年07月07日 中国新聞「広場」掲載
標高500㍍にある休耕田の雑草刈リボランティアに、初めて参加した。
棚田を見下ろしながら「かつては児童が150人もいた」と、集落に住む元教員が話した。眼下の田は、明治の初めに圃場整備された歴史を持つという。
しかし近年、稲の植えられていない荒れ田には、背丈ほどの雑草が茂っている。山間地の問題を目の当たりにし、深刻さを感じる。
十数台の草刈り機が一斉に仕事を始める。エンジンは小さいがまとまった音に、「久しぶりに活気を感じる」と集落の人の笑顔。
機械は見る間に雑草を刈り倒す。初めて目にする回転刃の性能に驚いた。昼のむすびを食べながら話を聞く。経験から出る話の奥深さに驚く。
草刈り機の操作を教わり、慎重にスタート。次第に慣れて、回転刃が雑草を切る感触を感じ始めて、自信が出た。
倒れた雑草を眺めながらの達成感。次回も参加しようと決めた。