
野鳥を追い求め写真を撮る3人。といっても全国つづうらうらではなく、故郷の清流・錦川流域に棲んだりひと休みする野鳥を狙って撮っている。その野鳥展を見に出かけた。百数十点だが、初めて目にする野鳥やその生態も色鮮やかに切り取られ、別世界へ案内してくれる。
今回の最大の珍鳥は「ノハラツグミ」。 Wikipediaでは「北部ヨーロッパからシベリア中西部、バイカル湖付近で繁殖し、冬期はヨーロッパ中南部、トルコからイラン方面に渡り越冬する。ロシア西部からドイツ北部では、留鳥として生息する。日本ではまれな迷鳥である」と載っている。
その迷鳥が錦帯橋上流に姿を見せたのは今年の春。迷鳥来るがネットで流れると、関東から九州までの各地から野鳥鳥ならぬ野鳥撮りが集まったという。何日間か、数十人が高価高性能なカメラを構えたという。この話を3人衆も少し興奮気味に話す。迷鳥にはそれだけの高価な価値があるということだろう。日々迷走する私にはその価値が分からない。
そのほかに「キバラガク」「キクイタダキ」「ヒレンジャク」「ウソ」など錦帯橋畔で撮られた野鳥が並ぶ。キクイタダキは2千枚撮った中の数枚とか。頭頂のオレンジの菊模様がはっきりと映っている。これほど鮮明な写真は珍しいとか。縄張り争い、餌捕り、乱舞、生まれたばかりのアオバズクなど、みどころ満載だ。
我が家の野鳥との接点は、冬に、庭の花や木の実を求めて野鳥がやってくるくらい。もう少しそのままにしておいて、と願うこともある。しかし、所詮は鳥の餌、小鳥の気のむくままと眺めるしかない。小鳥ゆえか、年年歳歳、腹を立てることもなく過ぎてきた。
なお、話題のノハラツグミは写真の左2枚です。