
椎尾八幡宮は1626年、岩国藩主吉川広正によって建てられた。場所は錦帯橋バスセンターからバス通りを300メートル進んだところに鳥居がある。それをくぐり、170段の石段を上がると境内、右側に銅板葺の神殿がある。左からは優美な錦帯橋の姿が見える。「しいのうはちまんぐう」とは呼ばす「しいのうさん」と子どものころから親しんでいる氏神様。
その「しいのうさん」の、数え年で33年に1度の「33年式年祭」まで3カ月を切った。「住民の出費がかさむ」などの神のお告げで、1693年から33年ごとになったという。今回は諸般の事情から式年祭見送りかの報道もあったが、実行委員会が結成され、今、準備中で、先日は催事のお知らせが各戸に配られ、その日を待っているひとり。
今年は11回目で10月18日~20日まで神事はもちろん、子供歌舞伎やご神幸行列、稚児行列と南条踊り、さらに山車も町並みをねる。この式年祭に3回出会える者は幸せ、子どものころから聞かされている。運よく3回目の式年祭に巡り合えそうだ。前回は1981(昭和56)年、そして初めての出会いは1949(昭和24)年で9歳の時になる。
氏子の家数が減り、今、前回の式年の三分の二に減ったそうだ。 しいのいうさん、のすぐ近くに岩国小学校がある。今年は1年生が2クラスも増えたという。地域としてはうれしいことだ。長く定住し、地域伝統の行事を受け継いでほしい、街中に掲示された式年祭のポスターを見ながら、願っている。