
「朝の美女」と題し、夏の朝咲く朝顔を撮り続ける人がいる。「朝顔」に特別な意味があるのかと辞書を引く。「朝、起きたままの顔」がトップ、続けて夏の朝に咲く花と載っている。
「朝、起きたままの顔」、これは人様のことで花の朝顔ではないだろう。花のそれはこれからは「アサガオ」と書き、人と花を間違えないようにしなければ、苦笑いしながらそう思う。
朝、起きたままの顔、これは、男女を問わず「見られたくないし、見せたくもない」顔のことだ。特に女性はお化粧前の顔は隠したいだろう。しかし、写真家のいう朝の美女にならうなら、起きたときが一番美しい姿ということになる。
アサガオは日の入りから日の出前までの時間を使って、念入りな準備ときれいに咲く工夫をする。深夜までTVを観るなど夜更かしをせず、昔からの言い伝え通り、早寝早起きを心がけたら、寝起きの美女になれるかもしれない。
三姉妹のように並んで咲いた庭のアサガオを観ながらひとり思った。