
向こうから来るタクシーが左折の合図をしている。立ち止まって待つ。何気なく見上げたら高いブロック塀の上からザクロの花が下の様子を伺いながらひとり言をつぶやいている。
傷んでいたアスファルトが全面補修され、道のはしに生えていた雑草は姿を消し路面は綺麗になった。いつまでもこの状態ならいいのにと思うが、裏通りでも交通量は多くどのくらい耐えれるのやら。
分別されていないので収集されなかったゴミ袋が1個残っている。声が出せたら呼びかけるのだが、今朝もあの人は投げ捨てるように置いて行った。
私が受粉し実になると秋には熟して硬くなり外皮が不規則に裂け、あまりいい恰好ではなくなる。最近はザクロなど関心がうすくなったのか見上げてくれる人も少ない。
もう下校時間になった。ランドセルに黄色いカバーを掛けた1年生の姿もこのごろは安心して見れるようになり、成長の速さに驚いている。左右の分かれ道での「バイバイ」に微笑む。
晴れているのに少しかすんだ空で花色の鮮紅色がさえない。こんな日は黄砂かあるいはPM2.5と決めている。強風注意報が出たので少し改善してくれることを期待しよう。