日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

真似ではない

2016年02月20日 | 生活・ニュース


 知人の女性が東京で書道教室を主宰、開設から17年という。教室の様子は旬報で拝見しているが、活動は書道教室にとどまらず多方面の文化活動に参加し書の秘める力を伝える努力が伝わる。最近の旬報に教える側のいろんなアプローチが紹介されている。読んでみると書道だけでなく参考になると思い当たる節はいくつもあるが、その中の一つ。
 
 それは、「昔からある『かご書き法』といわれる、お手本を下敷きにして線の縁を鉛筆で写す方法」。精密に写しとろうとすると細部をじっくり見るのでお手本を見る力が育成される。これは、すでに書いてある文字などの上をなすることを指す「なぞる」とは異なるという。その後で、墨が鉛筆の枠からはみ出さないよう、隙間ができないようゆっくり運筆、すると字形が自然に頭に入る、という。

 1枚の写真。これは初めてデジカメを手にしたころ撮った。撮っては消せる便利さを使って操作練習をした。錦帯橋の写真はどこから撮ってもその構図は撮りつくされているし、素人ではその模倣になる。それでも自身が気にいればという思いで何十枚か撮った内の1枚。仲間うちの会で年間賞をもらった。錦帯橋の写真を何枚も何枚も眺めていたから賞になったのだろうとメモしている。

 指導のアプローチを読みながら「初心の人、二つの矢を持つことなかれ・・・」、徒然草にある戒めの一編を思い出した。短い文章を書くにしても見慣れた風景を撮るにしても、なおざりの気持を棄て対象を自分の物にしてから取り組めという。その実践が欠けているところが素人なのか。書いて欲しい撮って欲しいと対象から呼びかけられるように観察眼を養おう。
コメント
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