
仲間うちが集う農園の定例作業、今月は諸都合の関係で1週間遅れとなった。昨日の昼過ぎまで続いた雨、今朝はからりと晴れ作業には申し分ない日和。日和には、あることをするのにふさわしい天候を指す意味もある。農園作業日和とはこのことだろう。畑を見るまでは心配な事がある。それは、雨によって畑が「じるい」こと。
予想通り会話は「じるいのう」で始まる。広辞苑で「じるい」は「(西日本で)道などが泥でぬかっている」と載っている。じるい、は単に地面が水を含んで泥深くてあるきにくい「ぬかるみ」とは少し感覚が違い「泥が履物に粘りつく」状態をいう。泥は水分を含んで柔らかくなった土のこと、どちらも厄介なことに違いはない。
それでも、からっとした日和のせいか、作業が進むにつれ履物に粘りつく泥の量が気にならなくなるから不思議だ。全員が長靴準備での参加は農園の状態を知っていることになる。
寒くても、春や夏ほどではないが草は絶え間なくその存在を訴え続けて生える。ひと月の間には作物に負けないほどに根を張っている。そのたくましさから生命力に例えて「雑草のように育て」と教える。そんな雑草を根気よく抜き続ける。すると作物が柔らかな陽ざしに迎えられ姿を見せる。そこに農園作業の達成感と心地よい疲れを感じる。これが次回も参加しようという気持ちにさせる。