
盆踊りの始まる2時間まえから夜店が開く。子ども会の役員を中心にした店舗、といっても踊りの会場となる小学校名入りの大型テントの下で店開き。飲み物食べ物の匂いは会場一杯に漂う。運試し、ゲームなど多種類、金魚すくいは人気なのか二カ所も、とにかく子ども子ども、こんなに子どもが住んでいるんだ、なんだかうれしくなる。
山の端に日が隠れるころになると、会場周囲の櫓や竹飾り提灯などが次第に雰囲気を盛り上げる。すると子どもらの数、それに付き添う親も含め人出はさらに多くなり、夜店の周りは混雑と子どもらの声でいっそう賑やかになる。
この日のために子どもらは夏休みになってから暑さに負けず踊りの練習を重ねた。「子どもたち集合」の合図、夜店の周りの子どもらが櫓の下に向かって走る、とても感じのいい光景だが、夜店の周りは一気に静かになった。二重になった子どもらの輪が踊り始める。百人を優に超える踊り子は時計回りに回る。
会場の小学校は私の母校、最近はこの小学校へ通わすため校区内に新築や引っ越しする若い人が増えた事を実感している。最近はクラス数も増えた、学校だよりに載っている。踊りに夢中の子らを眺めながら、校区内のいくつもの伝統を引継ぎそして伝える人になって欲しい、そんなことを想い願う。