日々のことを徒然に

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イノシシと共存遠く

2017年11月07日 | 生活・ニュース
2017年11月07日 中国新聞「広場」掲載

 散歩中、イノシシが防獣ネットの外周りを掘り起こし、土中の餌を探した跡が長く続いている畑で、農作業中の人と話した。
 どこの畑にも防獣ネットは張ってある。それでも入り込み、農作物を荒し、畑を掘り返す。最近は人を恐れないのもおり、安心して仕事ができずに困っているそうだ。
 あの大きな体を維持する餌の量は半端ではなかろう。雑食性だから餌選びはしないだろうが、山から危険を冒して麓まで下りてくる、生きることの大変さは人も動物も変わりはない。
 ある日の夜明け前の散歩中、道沿いの畑から数頭のうり坊を連れた大きなイノシシに出くわしたことがある。
 子に合わせてゆっくりだが堂々とした歩みで道を横切り、山中に続くけもの道を上る姿を見送った。 人の親と同じく、子を思う優しい姿が強く印象に残っている。
 ちょっと、イノシシ寄りの心情になったが、荒らされた畑の様子を見ると共存の夢は遠い。
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