
10年前の東日本大震災発生の日のブログ。
『心からお見舞い申し上げます。
午後2時46分ごろ、東北地方で強い地震が発生しました。
映像でその恐ろしさ怖さに驚いています。
一刻もはやい沈静化と、被害が広がらないことを心よりお祈りしながら、
被害に遭われた方々をはじめ、関係される皆様に心からのお見舞いを申しあ げます。』
その夜のTV映像。『若い人が亡くなって、年寄りの私が生き残ってよかったのかどうか』。避難所の毛布にくるまった女性の言葉。こう話されたあとで長い長い沈黙。そのうち一つ二つと大粒の涙が頬を伝わり始める。目は一点を見つめたまま、我を忘れたかのような姿。映像を通して見ながら言葉を失った。
今日はどの報道機関の見出しも「東日本大震災10年」。あの時、原発の津波対策が提言通り完璧になされていたら、原発事故、いや破綻は起きなかったのではといわれる。原発破綻が起きなかったら復旧・復興はもっと早く進み、ふるさとに長い別れをすることはなかったのではなかろうか。完全撤去まで40年といわれるが10年過ぎた。しかし、半歩も進まぬだけでなく課題は増え続けている。
大震災のあの日の被災地の映像が放映される前「津波の場面があります」、そんなテロップやお知らせが流れる。風化されるといわれる一方で、長い長い苦しみの解けない人の多さを知る。総理や閣僚の行く先でのテープカットの映像を見れば復興したと思うが、紙面では苦しむ人の記事が多い。大災害から、安心して暮らせる古里をいつ取り戻せるのだろうか。
死者・15900人、行方不明者・2525人、震災関連死・3775人。