
新型コロナウイルスに係わる緊急事態宣言が解除された。解除にあたり国はリバウンド対策として5項目を発した。これまでの継続や多少の強化、指摘されていた内容で全く新しい内容は無い。対策を実行して効果あったから宣言解除ならすんなり理解できるが、リバウンドを折り込んだ宣言解除には何かしっくりしない感じがしている。
在京TV局のワイドショーを散歩すると、国民は宣言慣れして気がゆるんでいる、というスタジオコメンテーターの発言が大方である。スタジオで都会の人込み映像を基にした番組進行では、国民みんな気がゆるんでいるように思えるのだろう。田舎から見ていると、感染はなはだしい都会の人は「宣言が出ている」ことを知らないのか、忘れているのか、無視しているのか、そんな感じがする。
五輪の海外からの観戦者受け入れを見送ることに決まった。開催にあたっては安心安全な対策を講じてからという一線が引かれている。その具体策は公表されていないと思うが、外国からの観戦無しの決定はその一環かと思った。ところが、TV 報道では経済的な面からこの決定を訝る声が非常に多い。関係者は五輪の安心安全の定義をもう一度周知して欲しい。
新型コロナの影響は2年続く、いや数年続くなど専門家からの声が伝わる。ということは、すぐに収束する見込みは立たないということだろう。もしそうであるならば、リバウンドという軽い対応でいいのかと感じる。経済を重視する立場からすれば、現象の繰り返しで成長は鈍ってしまうだろう。緊急か非常かで対応は変わる、政治は見定めて欲しい。