日々のことを徒然に

地域や仲間とのふれあいの中で何かを発信出来るよう学びます

雑草も農業の一役に

2021年10月19日 | エッセイサロン
2021年10月19日 中国新聞「広場」掲載

 散歩中、畑の草抜きをしている人に「きれいになりますね」と声を掛けた。すると「草が生えるから野菜も育つので、むげにはできません」と返ってきた。
 ふと、菜園を楽しむ知人の「畑の草抜きをすると野菜がよく育つ」という話を思い出した。言葉は違うが相通じるものを感じた。
 庭でも道沿いでも雑草が生えるとうっとうしく感じる。しかし、草が生えるから野菜も育つ環境にあると捉えれば、草への思いや対応は異なるのだろう。
 抜いた草は野菜の根元に敷かれ畑の乾きを防ぎ、やがて枯れて土に返っていく。「畑の周りに捨てるものはない」と知人は言う。雑草も使い方で農業の一翼を担っていることになる。
 私は仲間との共同農園でダイコンやジャガイモなどを栽培している。作業頻度が少ないので草抜きは大事だ。育っている作物の根元に日が当たり始め、喜んでいるように感じる。単純で大変な作業だが、野菜を育て収穫を楽しむには欠かせないと頑張っている。
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