木村さんの持論で、韓国への防衛をするとなるとコストがかさむよ、という主張。韓国が北朝鮮との同盟を目指しているなら、日本がそれを阻止できない訳だから、現実を前提にする他ない。その場合は韓国の国力を落とすのが合理的な戦略になる。https://t.co/v4OXbcPzlq
— buvery (@buvery) 2019年2月1日
まあ、それはそれでイヤ気な合理性ですが。相手さんを意図的に不利に陥るようにするのが合理的、というのは。
一応、全てのひとが相互に尊重しあって伸びあうように、という原則でいく教育者としては、そんなふうには思う。だいたい、私に攻撃を仕掛けてきた某一派に対抗する目的もあって書く論文は、その某一派の不勉強なあほのこを教育するカタチで書いているわけですし。
そのコストがどの程度かは彼の専門では無いので無視して良いと思います。彼の専門家としての知見である韓国の政策決定に対する日本の影響力がゼロであるという説からは通常に考えれば韓国を仮想敵国として扱う以外の結論は出ないと思いますが…
— 叢雲劔 (@silvertwilight4) 2019年2月2日
これはわりとはっきりと愚劣と評してよい水準と信じる。「そのコストがどの程度か」を概ね正確に測るのは、そりゃあその専門家が必要であり、具体的には防衛関係の中の人に頼ることになる。だから無視していいかというのは別の問題。それが通るなら、この人物は日韓関係の専門家でもなんでもないのだろうと思われ、ならば一切無視して構わないことになる。
他方で我々は民主主義とかやってるんで、民衆自身がそれなりに勉強してそれなりに国家運営に意志表示するという大勢をとっている。
まあ、そんなコストは滅多に支払えたもんではないので、ふつうはそこそこの常識でもって判断することになるんだが
「木村さんの持論で、韓国への防衛をするとなるとコストがかさむよ、という主張」
は、あまりにも常識的に明らかである。
私も、目の前で、『韓国なんかさっさと敵国になっちゃえばいいのに。そしたらすっきりする』という話をされたことがある。私は、ンな馬鹿なことされてたまるか、出来れば味方であるべきだし、可能な限り敵対しないでいてくれて、敵と対峙する線は可能な限り遠くに維持されるべきだと説明したものだが、わりとすぐ納得してもらえた。
「もし韓国が明確な敵となった場合、軍事的に対峙するラインは対馬~北九州~山口になる。即ち、今現在の38度線のような軍事境界線がそこに引かれることになり、そこ一帯は軍事要塞化される。君は福岡に行ったことはないか。海岸線のぎりぎりまで市街地・繁華街がひろがる。その全てを撤去し、着上陸戦に対応する幅数キロの無人地帯を設定しなければならなくなる」
「僕にはその近辺に友人がいるし、いけば呑んで遊びたい。現地の人々の人情と、現地の生活を破壊するコストを考えれば、まあそこそこのコストを支払って、韓国に敵でない状態でいてもらったほうがありがたい」
「なんで若者に軍人なんぞやらせなきゃいかんのだ、そんな儲からん商売を。そんなコストは、今は韓国が担ってくれている。ありがたいことじゃないか」
以上のコストは、まあ常識的にすぐわかる。
具体的には、さしあたり、まあ半島勢力と対峙するためには100万人ぐらいの兵員が必要かと思うが(※現行の韓国軍が63万、北朝鮮軍が100~200万)、自衛隊の70万の増員に耐える税金を支払う用意があるか、ってなもんで。
70万人に年400万支払うとして、年間2兆8千億円ですか。人件費だけで。韓国軍と同じ数程度までケチるにしても35万人1兆4千億円とかでしょうが。
まあ、平成27年度の国が出した生活保護費が2兆9千億とか、ぐぐるとでてきますが―東京オリンピック・パラリンピック経費は3兆円とか―
―それを「はしたカネ」と言えるものかどうか。ことは常識に属する。
そんなわけで、あり難いお言葉を田中芳樹『銀河英雄伝説3』(創元SF文庫版p.154)から引用:
「国防には二種類の途がある。相手国より強大な軍備を保有することが、その一であり、その二は、平和的手段によって相手国を無害化することである。前者は単純で、しかも権力者にとって魅力的な方法であるが、軍備の増強が経済発展と反比例の関係にあることは、近代社会が形成されて以来の法則である。…」
周辺諸国、脅威になりえる全ての周辺諸国は理念上、仮想敵国足りえるのであり、そのこと自体はまあよい。しかし想定順位の高い仮想敵国としては扱いたくない国(筆頭はUSAだろう―ロシア・中国もこの系列で上位)、扱う意味がない国とかありえる(バチカン市国とか、まあ情報戦では扱う意味があるにせよ、兵力云々ではまったく問題がない)。
実質的な脅威度が高い国として韓国を扱わざるを得ない日がくる、というのは、我々にとって非常な不幸であるということ、常識的に認知されてほしいなあと思う。
…ドイツが統合したときの軍需物品の扱いを思い起こしても、あきらかじゃないか。
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