Kojii.net Opinion : とあるニュースを聞いて思った、製品と商品のこと (2012/11/5)
彼の言うところの製品と商品の違いというのは示唆的で
「「製品」と「商品」の両者は全く別個の存在というわけではなくて、「製品」を「商品」に仕立てていく、というのが正しいのかもしれない」
私の立場で学者的に考えて,それは「キチンとした研究論文」と「分かりやすい成果」に,まずは分けることができる。自分の(純粋学術といっていいくらいヒトの金の役に立たない)専門研究は続けているし,一方で外部への報告書に飾りとなるような共同研究の成果は順次挙げている。
まあ「作り手の自己満足や独り善がりばかりが前面に出たり、内容と比べて価格が高すぎたり、必要なときにモノが提供されなかったり」な感じの研究論文,ということではある。いつ役に立つか知らないが,やっておかないと遠い将来にまずいでしょ,的な,基礎研究分野ですな。
それだけでは研究費はあまり落ちてこないので,分かりやすい成果を叩き出しておいて,クライアントの要望に応える的なこともする。自分で言うのははばかられるので他人の言葉でいえば「職業物書きが書いているのは「商品」だから、スケジュールをきちんと守る必要があるし (うわあ !)、読み手に合わせて内容を書き分ける技術が要る (これ重要)。つまり、マニアックなことを書くか、小難しい話を易しく噛み砕くかを想定読者層や媒体に合わせて使い分けて、かつ (可能な限り) スケジュールを守るのが職業物書き」。
でまあ,「相反する様々な条件の中でバランスをとろうと悪戦苦闘」するのはどこの場面でも同じ。
…今の私は,ちょっと”顧客の要望に応える”方向に出ている感があり,ひとは懸念するし,私も注意しつつあるところですが。
……しかしだ,純粋学術でいけるような研究室など,旧帝大でさえそうそうあるまい。我々の多くは,しかも,旧帝大に就職できるような幸運児ではないので,各県ごとの国立大なり県立大なり私立大なりに潜りこんで生きざるを得ない。そこでは状況が我々に様々な”雑多な”仕事を要求するのだ。
我々も,「商品」を作らざるをえない局面に立たされるのだ,その可能性は大いにあるのだ,そう覚悟を決めるべきなのだろう。
―ということを旧帝の助教があたった後輩に指導すべきなのだよなーと思う今日この頃。いや超ぶっちぎりな実力と業績があれば,一生純粋学術でもいけるかもしらんが,それほぼ不可能だからー(泣)。
ただ,だからと言って売る方に偏りすぎるのもダメだ。売り物の水準が低くなる。〆切に間に合わせ,とにかく文を売るその場限りの存在に堕してしまう。技能と業務とを,うまぁく組み合わせるバランスを探さなきゃだ。そこのところの指導がうまく出来れば,私もその辺の大学で立派に教授が務まるだろう(まあまだ無理だなーと確信してはいる)。
BLOGOS 核燃料サイクルは安全保障の観点から止められないー民主党政権の原子力政策の死角 - 金子熊夫 2012年11月06日 07:00
BLOGOS アメリカはいつも、利己的(利国的?)遺伝子だらけ ―アメリカに遠隔操作される原発政策から脱し、非核4原則に徹する― 篠原孝 2012年11月07日 15:13
議論の水準の差が激しい。
BBC MDC MP detained for 'raping girl' Thursday, 21 May 2009
数年前の記事だが,メモの奥底から発掘。ジンバブウェのMovement for Democratic Changeの議員さんが少女強姦の疑いで拘束されたというもの。所属政党側も(でっち上げの可能性も含め)調査するというのだが,この問題とされた議員さんのお名前がBlessing Chebundoという。
…英語のblessingが語源ですかねえ,やはり。
BBC Burundian albino murders denied Tuesday, 19 May 2009
東アフリカで連発していたアルビノ殺しに対する裁判を報じる記事― 一時期,集中的にチェックしていたことがあった。
BBC UN in plea for Tamil aid access Wednesday, 20 May 2009
タミル・タイガーが滅んだ時のニュース。国連やRed Crossが完全な援助物資用アクセスを求めたもの―適切な埋葬云々について注意できるようになるのも,紛争が終わったから―ではあるなあ。
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