金塊泥棒と夢の国

　岐阜県高山市，「大橋コレクション館」から二億円相当の金塊が盗まれた件。報道を聞きまして，「なんと非道なことをするのか，けしからん」と犯人たちに深い憤りを感じたものです。

　さて昨日，BBCを見ましたら，この事件が向こうで報じられていたことを知りました：

BBC news, Asia-Pacific Gold theft in a Japanese museum 18 March 2007

　英語で読むと少々話の見方がかわりまして，日本人に『生きるにあたっては，時々夢から覚めた方がいいと思う』『世間にはわるいひともいるってことを知っておきたまえ』と精一杯の誠実さをもって助言したい気持ちで一杯になってしまいます。金庫はあけっぱなし，来館者が自由に触れることができるようにセンサーはつけていませんでした，泥棒たちはさらに一歩を踏み出しまして…って二億円に達するのにえらく短くすむ一歩もあったものです。

　これを読んだ人が「日本人の頭の中には，どんなお花畑が広がっているんだ」と頭を抱える姿が目に浮かぶようです。　

　とはいえそのお花畑人生でかなりの部分をやっていける，そんなわが国はまったくもって世界に冠たる平和国家なのだろうなぁと認識を新たにしたことでした。

　…でもやっぱり，風流や何かを解さない泥棒もいるんですけどね。