空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

自衛隊の役割拡大?

2007-06-12 22:22:15 | Newsメモ・こぼればなし
 先日報道のあったことですが,自衛隊の組織力に着目,害獣に対するフェンスや罠設置,場合によっては駆除までを自衛隊に担ってもらってはと自民党から議論があった由。
 ちょっと聞いただけですと,『鉄砲を持ってるなら害獣駆除だってできるでしょう? じゃあやって?』という,非常に安直な提案に思えます。しかしそれだけではなく,防護フェンス設置などなら,そういったものの設営なら,なるほど工兵にお出まし願うのは無茶とまではいえないか,とも思います。若い力の大量投入。それなら自衛隊に勝るものは,日本にはあるまい。
 …装備と訓練のための予算は組んであげてくださいね?

 この国では自衛隊は非常にやりにくいわけでして,指揮系統だとか(まあこれはどこでも同じでしょうが),資材の利用だとか,様々な法的・実際的問題がありそうです。

 ところで,「自衛隊の銃で動物を撃っていいのか?」という疑問は,それは法律の問題としまして,「撃てるのか?」という問題もありそうですが。

 そもそも動物を撃つように作った装備は持っていないだろうし。
 自衛官さんらは動物を撃つ訓練は受けてないだろうし。
 そんな訓練を義務付けたら,それこそ野生動物が滅びませんかね。…まあ駆除に関しては一部特別部隊の任務とすることとしても。

 もし駆除となると,野生動物が相手ですから,追跡し追いつめ…なんてマタギの活動をせねばならないわけですが,それはこれまでの自衛官の任務にあったはずがない(調べもしなくても明らかと言っちゃおう)。訓練するのだって,教官は要りますよ? 教本は? 訓練課程は? 単純に隊員を多数投入,動物を追いつめることだって可能かもしれませんけど,それってなんて巻狩? 

 …まあできそうにない理由を並べるのは簡単です。文民側から『しなさい』とくれば,よほどでないかぎり実行するのが公務員の務めなんでしょう。その辺りのいろいろは,興味も余りありませんし,置いておくとしましょう。

 ところでこの件に関する報道をABCで見たんですが(Army poised for action against wild animals in Japan June 11, 2007),Offbeatのコーナーにありました。

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