空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

思考が簡単に横滑りする人たちへの注意喚起

2023-06-28 15:30:45 | ノート


 思考が「簡単に横滑りする」人たちへの注意喚起を仕事としたものか、結果として己自身が、その思考が「簡単に横滑りする」人となってしまった例。

 そもそも「性については動物と同じってことになるし」もなにも、まずは生物としてはそりゃ動物と同じだ。



「ジェンダー」、社会的・歴史的に形成されてきた男らしさ・女らしさと生物の自然としてそうなってしまわざるを得ない男らしさ・女らしさとは、同根に由来するところがあるとしても、とりあえず概念的に区分することができると知識人のように見えますよ―と、そんなところだろうか。

 そこのあたりを区分してお話するところにジェンダーを専門とするジェンダー学者のプロとしての腕前があるものと思うが、どうもそこの区別がつかないらしい向きがなんというかその。




 悪い意味で社会学的なジェンダーしか扱ってこなかった結果、生物としての男女の概念を把握できなくなったのじゃなかろうか。



 ということで、ジェンダーと言うのが社会的に形成された概念だというならば、LGBT思想からは「トランス女性」という新概念を新たに社会的に形成する必要があることになりそう。子供を産む身体的な機能を持ったことがなく、月経なく、生物としての女性たる機能属性を持たず・あるいは選択的に・疑似的に実装し、社会的に女性として認知されるところの「トランス女性」。それは第三・第四、あるいは第五くらいの性の誕生ではないか―という視野が広がる可能性がある。

 生物的な男女にかかわらない新たな性、としてのトランス女性(ないしトランス男性)。とりあえず高木駿氏は、己の思想のありようからそれを目指さねばならなくなるだろう。

 加えて「身体だけによって人間が分類されるという考え方」という点は、問題化しつつある手術至上主義にも警鐘・批判となる。「ああ君は自分の女性/男性の身体に違和感を持っているんだね。じゃあ切ろうか」という対応は、身体(的な特徴)でもって人間を分類しようとする態度であり、実際は「何を言うんだ、たかが身体的特徴で男性・女性が決まってたまるものか」という方向性を含むことになる。

 …となると、現在「トランス・ヘイト」に属するとみなされるだろう(若年)手術反対者の立場に近づく。

 まあその、たいへん若い思想のようで、穴だらけというのはやむを得ざるところだ。しっかり頑張って頂きたい。
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