適切な報道を求めたい：謹慎処分の理由について

毎日新聞 不適切指導
野球部員に　監督の教諭、謹慎処分　金沢龍谷高　／石川 2018年5月12日　地方版

「金沢龍谷高（旧称・尾山台高、金沢市上安原町）の野球部監督を務める男性教諭（４０）が４月、１年生の男子部員に不適切な言動で指導していたことが１１日、明らかになった。日本学生野球協会はこの日の審査室会議で、男性教諭を４月４日から３カ月の謹慎とした」

「同校によると、４月１日のノック練習で男子部員が集中していないと感じた男性教諭が「ボールが頭に当たったら死ぬぞ」などと発言。ショックを受けた男子部員は翌２日から練習を休んだ」

　硬球がクリーンヒットすると死に至ることもあろう。この発言内容それ自体で罪となるなら、もー最初っから部活なんかするなよ、させるなよということになる。華道部だって、剣山で失明することだってできるだろ。もう何もするなよ、と。

読売新聞 「頭にボール当たったら死ぬぞ」野球部監督謹慎 2018年05月11日 14時31分

　内容は大筋かわらない。
　スポーツ方面でいえば、剣道はわりと死ににくい。が、竹刀のささくれが飛んで目に…というのもあるし、高校なら突きもある。重傷までは見えてくる。柔道ならもっと直接的に死ねる。「気を抜くな」自体は一般的な注意なのだ。下手するとマジ死ぬし。

　なので、しっかと取材せずにショッキングな見出しで売り出すメディアが悪い、と言いたい私である：

読売新聞 「球が当たったら死ぬ」暴言の監督、暴力行為も 2018年05月12日 10時29分

「私立金沢龍谷高校（金沢市上安原町）の野球部で男性監督（４０）による部員への暴言行為があった問題で、男性監督が机を蹴り、弾みで椅子が部員に当たる暴力行為があったことが１１日、わかった」

　こっちが本命じゃないかという突っ込みは多数であろうところ。

「県高野連や同校などによると、４月１日早朝、同校野球部の寮の食堂で、朝のミーティングの集合時間に遅れた１年生部員４人に対し、男性監督が机を蹴り、机の上にあった椅子が弾みで１年生部員１人に当たった。この日の放課後には、ノックの練習中、別の１年生部員に対し、「球が当たったら死ぬぞ」と不安感を与える言い方で指導した」

　同日の問題であり、しっかと取材しておけば、「あわせ技」の処分だっただろうなあと推測が付くだろうところである。