空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

フランスはソマリア沖に護衛を送る:ソマリア

2007-09-29 12:02:58 | ソマリア関連
 まだしも明るい話題といえましょう。
 フランスは国連人道援助物資輸送に護衛を提供する事を申し出(国連 French offer to protect food ships from pirates off Somalia welcomed by UN 27 September 2007 )。国連側も歓迎,フランスに要請(Somalinet UN Special Representative for Somalia commends France on providing naval escorts off the coast of Somalia Thu. September 27, 2007 09:33 pm.- By Mohamed Abdi Farah)。

 ソマリア沖は海賊被害が多発しております(ソマリア海賊地図)。Nato合同海軍部隊がアフリカを周航しましたが,この海域はその重要目標の一つでありました(Nato合同海軍部隊,ソマリア沖に展開)。

 国連食糧輸送船だって,その攻撃対象となります(例えば,海賊跳梁,輸送は停止:ソマリア)。荷物を降ろして,直ぐに捕えられたりします。死者も出ます。結果,食糧船は出航を見合わせるはめに陥ります。

 正直,こんな連中,滅ぼしてしまえと思いますけどね。
 同胞に最低限の食糧を運んできてくれた船を襲撃,場合によっては人殺しまでする。
 結果,食糧援助船は運行しなくなる。

 彼らの莫大な(身代金の)利得と引き換えに,何万人かの人が食を奪われることになる。

 それでもまぁ,超お金持ち国家が片手間に回した船なら,まぁなんです,国際的不平等に対する抵抗だのといえるかもしれませんけど,ケニアの船だよ。そこまで隣国が嫌いか? 

 漁船やなんかなら,違法操業の取り締まりという理屈もまぁ立たないこともないかもしれない,というところです。無茶ですけど。
 しかし国連食糧援助船まで襲うのはやりすぎだろう。いや勿論,国連の枠組み自体に反対する,食糧援助という思想自体に反対する立場もありえますけど,その思想の為に,どれだけの犠牲が許容されますかね?

 そんなわけで,私は今回の件には賛成の方向で。

 そーいや『日本はアメリカ追従でなく,もっと平和的な食糧援助やなにやらで貢献すべきだ』という意見を見たりもしますが,そういう人たちにとっては,護衛艦をソマリア沖に派遣―なんてアイディア(いま思いついた)はどう思われるんでしょうね。ああ大丈夫。本気で思ってはいないから。

 国連のお墨付き。難民のための食糧援助のお手伝い。同胞を餓死させてまで身代金を得ようとする拝金主義者から,女子供の命を護る,偉大な活動ですよ!

 そしたら(例えば)ケニアのMvローゼンの船主だって安心です。隣国の危難を救うための誇りある仕事をし,それで船員を養う,そんな素晴らしい人生を続けることができます。

 どうかな。少なくとも,アフガンに派遣して陸上自衛隊員を殺させるよりはましなんじゃないかと思うけど。

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