ケニア議会はソマリア介入部隊のAMISOM編入を許可する

　BBCの記事を適宜訳したりコメントつけてみたり：

BBC Kenya troops to 'join Somalia's African Union force' 7 December 2011

　ケニア議会は，ソマリアに展開するケニア政府軍のAMISOM統合を認めた。これは，先週，AUがケニアに（現在9000ほどの）AMISOMに参加させないかと持ちかけたことに応じるもの。

　ケニア首都でBBCのDuncan Muneneが言う，議会の決定は，ケニアがアルシャバブに対処する地域のイニシアティブの一員となりたいという意思の表れである（
「says parliament's decision shows that Kenya wants to be part of regional initiatives to tackle al-Shabab, which is linked to al-Qaeda」）。ケニアは，Kismayoを含む10個程度の町を奪取する意向という。

　―BBCレポーターが伝えるところでは，恐らくは政府の軍事コスト上昇への懸念が関係するのであろうと。何しろ，今後，ケニアは作戦の予算をAUないしUNに期待することができる！

　なお，「ソマリア大統領Sheikh Sharif Ahmedは，最初はケニアの介入に反対していたが，あとになってこれを支持するようになった（Somalia's President Sheikh Sharif Ahmed - a moderate Islamist - initially opposed Kenya's intervention, but later supported it）」と付言されています。

　また，AU安全保障会議は，ケニアにAMISOM参加を求めると同様，エチオピアによるAU-Kenya作戦への援助の決断を歓迎するとした。エチオピア軍はGalgadudのGurel（Guriel）はじめ，いくつかの町に展開しているという。

　他にはSierra LeoneやDjiboutiが1500名ほど送るつもりがあるとは言われるが，…お話があってから何年たっただろうかというレベル。2万名を要求するAMISOMとしては，現場にあるKenya軍を当てにしたいというのは切実なお話でありそうだ。

　記事中には直接言及されてはいないけれど，このケニアの決定には今一つ，ケニアの得（徳）になる効果があるかな。『僕たちは地域の正義のために行動してます！　みんなでAMISOMやってます！　…緩衝地帯を作り上げたり，傀儡国家作ろうとかはしてないからね？』とアピールできる。