日常の出来事の記録：ソマリアとわたし

『300（スリーハンドレッド）』がものすごく面白く，イラン政府が怒るのも当然と言う話を聞けば，見に行ってしまいたくなる今日この頃です。史実はさておいた燃える漢の燃え尽きるほどヒィィィトな物語らしい。まあ現実にほぼ完全に死に尽くしてますが。

「ペルシャ軍の兵数はものすごく，矢を放てば太陽が隠れてしまうほどらしい」
「結構。ならば我々は日陰で戦えるというわけだ」

　敗北全滅必至の闘いに，にやっと笑って白い歯をきらめかせ，我が祖国の護りたる我が楯は貫かれることなぁァし！　わははははどうしたどうした，ラケダイモンの男の前に立てるペルシア人はいないのかーっ。すいませんテバイとテスピアイも忘れないであげて下さい。

　以上挨拶。
　他方ソマリアではハイペースで暗殺騒ぎが起こっている様子です。ソマリア南部の港市，Kismayuで治安機関指揮官Makhtal Farah Gagab氏が殺害さる。武装した3名の襲撃を受ける（SomaliNet［以下同様］Somalia: Security intelligence commander killed in Kismayu　Sat. June 02, 2007 03:49 pm.- By Mohamed Abdi Farah）。モガディシュ近辺では金曜遅く，行政長官Hassan Farey氏が銃撃され，死亡（Somalia: DC killed in southern Mogadishu　Fri. June 01, 2007 08:03 pm.- By Mohamed Abdi Farah）。暫定政府が当地に入って以来，行政長官としては4人目の犠牲。この水曜にも治安機関の指揮官が殺害されたばかりです。Farey氏殺害の容疑者は確保された由（Somalia: Suspects arrested for DC slain　Sat. June 02, 2007 03:46 pm.- By Mohamed Abdi Farah）。

　このところ暗殺事件が相次いでおります。民間人無差別殺戮よりはまだましとは思いますが，敵対者を殺害によって除去しようとは穏やかではありません。

　人材の浪費であることも問題です。多少のすげ替えなら，そりゃあ可能でしょうけど，「我々の目的に障害になるから除去」でさくさく暗殺して問題ないほど，人口と人材に不足のないところですかアナタのところは。食糧も水も金も衣服も足りてから歌ってください，そんなことは。…イラクはまあ，差し当たり足りてますかねそういえば…。

　それに覆面して暗殺，するっと逃げるだとか，そんな手法を採るのがまた宜しくない。無言の暗殺者。そりゃあ仕事の遂行が第一でしょうが，暗殺は卑怯で，名乗らないのは非礼で，殺害の理由も明らかにしないのは不正です。ここはしっかり，「俺は○○支族の××。これなる△△はこれこれの不正を犯したるが故に天誅下したーり！」と殺害現場で堂々犯行声明し，司法の手に身をゆだねて欲しいものです。いえ，その現場で射殺処分されそうな気もしますが。

　無言の暴力は，『暫定政府側の人間は問答無用で殺す事もありえる』という意思表示ととられうるわけで。いつなんどき自分が『暫定政府側』とされるか，人にはわからない。判断基準は暗殺者側だけのものですからね。これは一般大衆への脅しにもなる。…そういう，タリバン式戦闘規則は恐怖政治の道だから，やめたほうがいいと思うのですよ。

　もしも一国を真面目に指導する気があるのなら，ですが。