空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

アルシャバブは援助団体を排除する

2009-06-10 18:20:03 | ソマリア関連
Garowe Online Islamists order aid agencies to leave southwest Somalia region Jun 8, 2009 - 3:35:57 PM

 アルシャバブは諸援助機関にGedo県から退去するよう命ずる。6月8日,Radio Garoweが報じた。
 Gedo県のtop militia commanderであるAbdullahi Osman Jibrilは,アルシャバブは"within a short period of time"のうちに援助団体はGedoを去るよう指導したと語る。但しどれだけの時間を与えたかについては明言しない。

「Gedo県の治安組織(アルシャバブ)は,当該県を去ることを拒否する援助団体に対して必要な手続きを取るよう命ぜられる」とし,援助団体を通敵行為の廉で非難する。

 この件に関してGedoで活動するUNやほかの国際的機関からの報告はない模様。雨が足りず,食料不足が問題となるはずの地域ではあるようですが。

 なお,Jibril氏はGedoの前政権(暫定政府側)に関係をつけている政治家たちに警告を与える―前政権側はエチオピアとの国境地帯,Dolow区にて民兵団を組織している模様。Jibril氏は,アルシャバブは国境地帯での民兵団増強を「許容しない」という。

 先日は,援助団体の活動は必要であるとし,認める方針でしたが,また手のひらを返したようです。Gedoのアルシャバブの総意であるか否かはなお問題として残るかもしれませんが―民主的政体でもなし,リーダーの決断は覆らないでしょう。そもそもが,アルシャバブは外国と関係のつく団体を嫌う傾向にありますし。

 しかしまあ,どうするんでしょうね。援助団体からアガリをかすめ取って(食糧)物資補給をする道を自ら閉ざすことになりましょうが。そんなに独力での拠点維持に自信をもっているんでしょうか。なおもアルシャバブ・HizbulIslam勢力は南部ソマリアの多大な部分で自由行動を享受してますが,それは彼らに敵対する者もいない完全な優勢状況にあるという意味ではありえません。相当の地域で反アルシャバブ行動が起こっているのですが。

 比較的優勢を維持し続けているのはKismayoですが―兵力の相当部分をTurkiが引き抜いてモガディシュ方面に遠征中,これには相当の死者が出た見込みで,Turki自身さえ死亡した疑いがあります。歴戦の兵と練達の指導者を失いつつあるわけで,徴兵・新兵で補ったからと言って,即座に戦力化できるわけでもあるまいし。不満分子はなくはないのは,スーフィ教団弾圧とか政治家抹殺等でわかりますし(とゆーか,自ら不満分子を作り出す趣味があるらしいし…)。

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