ダーリットには馬を所有する権利はないとする見解

　そうした見解が殺人に至った例：

BBC Indian lowest-caste Dalit man killed 'for owning horse' 31 Mar 2018

「In parts of India, owning a horse confers wealth and power」

　ダーリットが馬を持つなんて生意気だぞ、というわけだ。さらにはその馬に乗ってしまったからには、上位カーストの男たるもの、このダーリットを死ぬまで殴らなければならない…！

　…警察に拘束された模様。そりゃそうだ。

　まあ、馬に乗るのは上位カーストの特権だから、乗るなよ、という注意はされていた模様。しかし、そうした慣習を破ったからといって、いつでもなぶり殺しにしていい権利が発生するという解釈は―ないわなあ。

　さらには馬まで殺したそうで―うんまあ、ダーリット如きに乗られた馬を上位カースト様が再度…というのも「ないわ」といいたいのだろうか、先方としては。

　しかし

「"He said that people of Dalit community cannot ride horses, only Kshatriyas can ride horses. He also threatened to kill us if we did not sell the horse," the complaint read.」

　だそうで、馬まで殺したのは別の理由があるのだろう：

「A senior police officer said other possible motives had not been ruled out」

　…嫌がらせくらいかなあとも思えるが。くっそ生意気なダーリット親子の、息子のほうを、その愛馬とともに潰して晒すというのは、典型的なイジメの強化拡大版のように思える。