『自殺総合対策大綱』にも「自殺は、その多くが追い込まれた末の死である」とある。つまり、自殺を「自ら命を絶つ瞬間的な行為」としてだけでなく「命を絶たざるを得ない状況に追い込まれていくプロセス」として捉えるというのが、今や自殺対策の基本中の基本。「自殺は自己責任」は過去の古い捉え方。 https://t.co/uSND91duC9
— 清水康之/NPO LIFELINK (@yasushimizu) 2018年6月4日
警察庁 平成29年中における自殺の状況
平成26年版データ
あからさまに平成9年(1997年)に自殺数が激増している。平成9年には大型企業・銀行の倒産が相次ぎ、「今年の漢字」は「倒」であったという(Wikipedia日本語版 1997年の日本)。日産生命保険、三洋証券、山一證券、北海道拓殖銀行、德陽シティ銀行…。
…そりゃ死ぬよなこれ。
そして平成15年(2003年)に近年の最高自殺数を記録する(34427人)。(Wikipedia日本語版 2003年の日本)。1997年のような大型企業破綻連発はしてないはずなのだが、長引く不況の影響で―と作文されるところだろう。実際、失業率のピーク頃である:
世界経済のネタ帳 日本の失業率の推移(1980~2018年)
…で、失業率がほどほどに下がった現在、だいたい同水準の失業率だった1997年(よりちょっと前)くらいの自殺者数になんとかおさまった。基本的に、少なければ少ないほどいい、といった数字であり、こうまであからさまに失業率・景気・自殺率がリンクするとなんだかいやあな気分になる(なお男性自殺率があからさまに女性の約二倍であることもアレ)。
厚生労働省 自殺の統計:各年の状況
さすが私だ、自殺問題関係のメモは結構あるな:
関連:「ちょっと待て若年者教育の責任者(2018-05-17)」
関連:「(ようやく、世間の理屈を世間様の呟きから理解しつつあるわたしの参考文献)(2017-05-05)」
関連:「自殺サイト規制(2017-11-12)」
関連:「「死が近い」という感覚(2018-04-25)」
関連:「東洋経済誌記事メモ・ホームレス、貧困、「暴力」行使(2018-03-17)」
ふっと死にたくなるって感覚、わかんねえひとには本気でわかんねえんだろうなあ。
…私、異常人格者扱いされたからなあ…。
平成10年、の誤り。H8からH9は微増、H9-H10のところに大段差がある。要はH9の倒産連発の後、先行きが本格的に見えなくなった人々が世を去った、ということだろう。