タンザニア：ゲイ疑惑のひとを晒してみたりしたい人もいた

BBC Tanzania threat to list gay people 20 Feb 2017

　なんぼなんでも、容疑者まではやりすぎだ：

「The threat to publish the names of suspected homosexuals in Tanzania has been defended by the deputy health minister in a fierce row on Twitter.」

　しかも

「Those who advertised homosexual activities online would also be targeted, the politician warned」

　だそうで、まずはそれ、公然わいせつの概念でくくるべきものでしょう、と思うのだが。

　ところで、当然、表現の自由の抑圧に繋がるだろうとか、ホモフォビアもちと過ぎるだろうとか（いやまあ、個人的見解として「ゲイなんぞ速やかに消えろ」と思う自由はあると私はおもうが、言う自由は多少制限されるし、さらにそのように考えるよう、他人に強制する権利はないと思うのだ―あまりの害毒でないのなら）

「Tweeters accused him of homophobia and infringing on the right to freedom of expression online」
「But Hamisi Kigwangalla argued that homosexuality did not scientifically exist and was a social construct.」

　だそうで、不健康な文化によって誤ってそうなっちゃったのなら、すべきことは治療ではないのか。
　この点にかけては、数十年前の共産主義者たちのほうが合理的である。誤った資本主義的精神汚染のせいでそうなったのだから、ただしき共産主義によってホモは矯正されるはずである、という見解、そっちのほうがまだよい。いや、社会的に晒し者にするという点では共通するのかもしれないが。

「In a tweet written in Swahili and English he said: "Have you ever come across a gay goat or bird? Homosexuality is not biological, it is unnatural."」

　ところが自然的に存在したりするのだなあ。とりあえずペンギンの例とか、最近、あった。

カラパイア ペンギンの赤ちゃんが放置されているのを見たゲイのペンギンカップル、赤ちゃんを保護しお世話するも実親とのバトル勃発 2018年09月30日

「その光景を目にしたのが、ゲイのペンギンカップルである。
　放置され、ひとりぼっちとなってしまった赤ちゃんペンギンをかわいそうに思ったのだろう。自分たちで面倒を見ようと連れ去ってしまったのだ」

「しかしこのペンギン夫婦は水浴びから戻ってきた後ほぼ丸一日、自分たちの赤ちゃんのことを忘れていた。
　特に父ペンギンは「最初から赤ちゃんなんていなかったよ」とでもいいそうな雰囲気で、のんきにペタペタと歩き回っていたという」

「ペンギン夫婦の態度が豹変したのは、我が子がゲイのペンギンカップルと一緒にいるところを目撃したときである。
　赤ちゃんペンギンを巡って対立し、ペンギン夫婦とゲイのペンギンカップルがバトルを繰り広げるのだ」

　とまあ、『我が子がいなくなってもまあ許容範囲だが、その我が子がゲイ野郎に奪われたってえなら話は別だ』という、非常に人間的な話の展開がむっちゃ草。Bolsonaroの迷言とか、思い起こすことである。我が子がゲイになるのをみるくらいなら、死んでてくれたほうがいい、とかいう、あれ。

　都市部でこそ起こり得る、そんな不自然な病気なのだという見解はまあ、わりと合意を得られそうではあるが（生物的にどうか、という話はおいておいて）：

「The 42-year-old, who is a medical doctor by profession, argued that homosexuality could only be associated with an urban lifestyle」
「He said that in the small town in central Tanzania where he came from, there were no homosexuals」

　…あんたみたいな医師がいるなら、そりゃゲイのひとがいてもひた隠しに隠すよ、そりゃ。


　検索用に【LGBT】とタグをつけておこう。