空野雑報

ソマリア中心のアフリカニュース翻訳・紹介がメイン(だった)。南アジア関係ニュースも時折。なお青字は引用。

尼僧の解放

2009-02-20 17:35:17 | ソマリア関連
 昨年11月にケニア領内で誘拐され,ソマリアに連れ去られた2人の尼僧(→「今日見た記事ソマリア編 11 Nov 2008」)が解放された由:

BBC Kidnapped Italian nuns released 19 February 2009

 Maria Teresa Olivero(67歳)Caterina Giraudo(60歳)の二人のシスターは既にナイロビのイタリア大使館に到着した由。"We are very happy",拘束中の取り扱いは良好だった模様。早速ベルルスコーニのおじ様が喜びのメッセージを出していた様子。

 今回の記事の場合,武装ギャングがしばしば援助団体関係者を襲撃してきたが,またCatholic targetsにも繰り返し攻撃がなされてきたのだと付言してあります。手軽で,抵抗力がなく,また政治的利用価値がある点で,援助団体やら聖職者やらは大変価値が高いのでしょう―今回は身代金目的だったのでしょう,無事帰還できたことはまず第一に喜ぶべきことですね。

 なお南部ソマリアでは,宗教的弾圧の空気が(アルシャバブによって)醸し出されておりますので,十分な注意が必要です―現在のところ,キリスト教関係では歴史的遺物を破壊する位で済んでいるようですが(「イスラミストはキリスト教会をモスクに建て替える:ソマリア,キスマユ」2008年10月),既に仮にも同盟しはしたはずの民兵指導者を暗殺したり(「Salah "OJ" Hassan ― 30の銃弾と共に釈放された男」2008年10月),政治指導者を「合法的に処刑」したりしてます(「
Abdirahman Ahmed "Waldiire"
」2009年1月)。

 金になる限り,そこそこの身の安全は保証されましょうけど,そのうち過激化していらついてざっくり殺しちゃう,なんてことも,起こらないとも限りません。西洋人は滅多なことでは殺されませんが,ケニア人は既に(事実上,政治的/宗教的理由で)殺害された例がありますしねー(「おおきな夢とともに―ダウド・ハッサン・アリ」2008年4月,ソマリア中部,英語学校の先生の例)。

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