日本有数の豪雪地帯「白峰村」。最後の紹介はそうした地理条件の中で考案された「流雪溝「りゅうせつこう)」。聞きなれない名称ですが、実は私も行く先を決める為の検索で初めて知った名前。初めてこの画像を見た時は、何がどうなって何の目的でこんな風に水を流しているのか????が頭を駆け巡っっていました。
検索の結果わかった事は「約1/100の勾配の溝に水を流し、溝に投入された雪を流水の勢いで運び去る排雪装置」である事。また「溝の深さは100 cmで上部はコンクリートで履われ、約5 mごとに雪捨用の穴(90cmx60 cm)があけられ ている。」等々・・読んで字のごとく「雪を流す溝」。雪のある地域ならどこでもある設備なんだそうです。
白峰町歩きの途中で見かけたこのパイプ。多分ここがあの赤い通路の根っこだろうと思うと、高所の恐怖も忘れて思わず身を乗り出していました。
広大な芝生の一画。赤煉瓦の塔に支えられた赤い水路。そこから水しぶきを上げて流れ落ちる水。それはまるで母なる水の流れを恋い慕う子供の様に。
太陽の光を反射し、時折虹を見せながら止むことなく流れ落ちる水。それはまるで命あるものの様に不思議な幻を生み出し、やがて飛沫となって流れに飲み込まれてゆきます。
私たちが立っている川原の一帯は「白峰床固群」と呼ばれる場所で、床固工や護岸工がいくつも設置されており、川の流れを安定させる為の砂防施設になっています。
「水を畏れ 水に親しむ」と刻まれた碑。
この流雪溝の流れを利用した「白峰発電所」が2017年5月に始動を開始したと、ネットのニュースで見た時はとにかく嬉しくてワクワクが抑えきれませんでした。
自分が一度でも訪れた場所、見たものが新たな使命を得て活躍すると言うその事実が・・・ただ単純に嬉しくてたまらなかったのです。
訪問日:2015年10月20日