車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

なまこ壁の町・伊豆文邸~夢の蔵 in 静岡県松崎町

2018年11月05日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・静岡県

昨日のラストだった「長八の宿」の向かいに建つのは、明治43年に呉服商の店舗兼住居として建てられた「伊豆文邸」

2005年、所有者からの建物寄贈を受け、明治時代を代表する貴重な歴史建物として内部を改修。現在は無料休憩所として利用されています。

なまこ壁の修復なども往時の様式が忠実に再現され、ほぼ建てられた当時のままとか。 見上げるような高さの壁一面を埋め尽くす白と黒のコントラストは、まるで異空間への入り口。あの升目のどこかを押せば・・・なんて(^_^;)

映画やドラマのワンシーンを思わせる家具や調度品が置かれた建物内。隅の「衣桁(いこう)」に掛けられた着物と帯は、かって商いに使われた名残かしら? 呉服屋さんのイメージで見るなら、もう少し派手目の着物でも良かったかも (^^)!

母屋のあがりがまち、木製の火鉢の向こうには「おざぶ(座布団)」が二枚。 奥の座敷は大事なお客様を迎える為の別室だったのかしら?建具越しに見える光の繊細さが目にこの上なく心地よい。

建物の裏手に設けられたなまこ壁造りの土蔵。どうですこのロケーション!! 遠くに見えるのは「牛原山」?。まるで絵葉書のような光景に二人(主に私)のテンションは上がりっ放し(^_^;)

次から次へと出現するなまこ壁、自分たちの日常にない景色の中を歩いていると、これは現実ではない・・・もしかしたら全く別の世界に迷い込んだのかもしれない、そんなバカげた考えが現実に思えてきます。

角を曲がるごとに出現する非日常、見慣れた鮮やかな紅葉もここでは全く違った表情を見せて旅の思い出を彩ってくれる特別ゲストに変身。

「長八美術館」前にある「夢の蔵」が見えたところで、松崎の町歩きもそろそろ終わり。

「伊豆文邸」のなまこ壁修復作業の経験を生かして計画されたなまこ壁「夢の蔵」の新築事業。 驚くべきことに、なまこ壁の本格的な蔵が作られたのは実に70年ぶりの事だったとか。(建築過程は「松崎蔵つくり隊「なまこ壁の土蔵造りプロジェクト」に掲載されています。)

夢の蔵の随所に施された漆喰鏝絵の数々は、先人たちが職人としての粋を競った結果の産物。 それぞれが独自の工夫で作り上げた技の世界が、今こうして新たによみがえり、形となって生み出されました。

「夢の蔵」のなまこ壁には、解体された古民家から譲り受けた瓦が使われているといいます。積み上げられて大切に保管されている古い瓦、もしかしたら夢の蔵のように、どこかでなまこ壁の新たな顔になるのかもしれません。

訪問日:2011年11月9日

 

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