岡山市東区瀬戸町宗堂に鎮座される「素盞嗚(すさのお)神社」。御祭神は『素盞嗚尊(すさのおのみこと)』。
創建年代、由緒は不詳。当社は寛文元年(1661)5月10日に再建されました。
境内入り口より神域を守護されるのは、素焼きっぽい色合いを残した備前宮獅子一対。足の部分に「興楽園 作者:森弘一」の刻。
拝殿の奥には三社の境内社が祀られますが、社名などは不明。
また境内の入り口近くには土俵が設けられており、綺麗に管理されています。お祭りなどでの奉納相撲でもあるのでしょうか? これに関しても特に説明等はありません。
境内の一画には五輪塔や墓碑のような碑が建立されています。おそらくですが、この地一帯が妙泉寺の跡地である事と関係があるのかもしれません。
赤っぽい碑の前にある手水鉢は、年代不明の石棺であった事。また石碑はその棺の蓋であったと伝えられています。さすがにそうと知ると手を触れるのがはばかられて・・・😔
寛永年間(1624-1640)、この地には「宗堂山・妙泉寺」という寺がありました。住職であった『雲哲上人』は、参道に数十本の八重桜を植え、春ごとに美しく咲く桜を愛でていました。しかし寺が花につつまれたある春、上人は法難を受け、桜並木の前で絶命。主の死を悼んだ桜は、花弁の一部を内にまきこみ、以来、決して結実しなくなったと言います。
「宗堂桜」は八重桜の新品種で、一個の花に約60枚の花弁、内側の約20枚が反転して巻いているため、二重の花弁となるのが特徴。他に類がないほど珍しい桜であるとして、昭和31年(1956)4月17日、岡山県天然記念物に指定されました。
参拝日:2012年1月25日