岡山市東区瀬戸町万富に鎮座される「阿保田(あぼた)神社」。御祭神は『阿保田神(あぼたのかみ)』。
由緒「治承四年(1248)、総国分寺東大寺大仏殿は平重衡の兵火により焼失しました。その後朝廷に再建の議が起こり、俊乗坊重源が大勧進職に任じられました。重源は、その建立に必要な木材は周防の国、瓦は備前の国(万富)で調達する事に決め、瓦を焼く工事の安全と良質の瓦を得る加護を得る為に、東大寺の守護神「田向山八幡宮」をこの地に勧請しました。これが阿保田神社の起源です~後略~」境内由緒より
長い石段参道の上、随身門前の両脇より神域を守護されるのは、ゆったりと鷹揚に互いを見つめあう備前宮獅子一対。
製作は『興楽園 第13代 木村長十郎友敬・昭和15年建立』。この世界ではまだお若い部類ですが、すでに長老の貫禄を見せています。こうして並べてみると、まるで難しい禅問答でもしている風情。阿形さんの鋭い答えに吽形さんタジタジ😅
「阿保田神社の称号には諸説がありますが、中世は阿保田明神、近世は正八幡宮、明治以降に阿保田神社に復しています。」境内由緒より
境内の一画に鎮座される境内社二社。社名・ご祭神ともに不明。
例祭の折にはこの境内で奉納相撲が開催されるのでしょう。きっとその時には、境内は活気にあふれ、賑やかな歓声が、御祭神を楽しませるに違いありません。
参拝日:2012年1月25日