車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

由加(ゆが)神社本宮~其の三 in 岡山県倉敷市児島由加

2021年09月28日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・岡山県

「金刀比羅宮から由加山へ」。又、「由加山から金毘羅宮へ」と往来した人々の船の玄関口であった「田の口港」

海岸沿いから見やる沖には竪場島が横たわり、もっと晴れた日には、はるか四国の山並みまでもが一望できます。

「新堀湛甫」から船に乗り「田の口港」に付いた人々は、南参道鳥居を潜り、この先およそ7k・・・時には賑やかな門前町を、時には鬱蒼と茂る山道を歩き、由加宮へと向かいます。

往来の人々を出迎え・見送るのは、明治7年(1874)11月建立の備前宮獅子さん一対。漁師の娘だった私にとって海風は、懐かしさと共に、身を削ぐ厳しさと、うだる暑さを思い起こさせるもの・・130年以上も海風にさらされていたとは思えない美しさです。

こうして交互に並べるとまるで禅問答でもしているみたい。

由加神社本宮の駐車場までは車で20分弱。参道入り口は62号線沿いにあり、ここに車を置いたら後は徒歩での参拝。目の前には最初の難関とも言える四十二段の「厄除石段」・・

左手に見える「太助茶屋」、看板を抱えているのは桃に夢中な様子のお猿さん。こちらでは「銘菓あんころ餅」が有名だそうです。7kの道程を歩いた人たちにとって、一服のお茶と甘いお餅は最高のご馳走だった事でしょう。

石段の先は、かっての門前町らしい佇まいが両側に僅かに残る緩やかな坂道。「へんろ」「児島八十八箇所」と刻まれた道標を横目に、二つ目の鳥居を潜ります。

日照りの夏には生い茂る木々が日差しを遮り、雨の日には僅かながらも傘となったであろう門前町の緑。神橋を渡り「三十三厄払石段」を登りきったらいよいよ境内に至ります。

何とも味わい深い手水舎で手を清め、しばし息を整えて次なるは・・

「六十一厄払石段」の前に聳えるのは「両神鳥居」。聞き慣れない鳥居だとスルーしていたのですが、帰宅後の調べで、鳥居額が上り道から見ると「瑜伽大権現」、下り道から見ると「金刀比羅宮」・・つまり「両神」の鳥居と言う意味だと・・無論そんな事とはつゆ知らず、画像に残し損ねた!😣

愚痴はさておき、次々と現れる石段の連続に、思わず「来るんじゃなかったかも・・」のため息を吹っ飛ばしてくれるのが「阿州藍屋奥村家(現徳島県藍住町)」によって奉納された寛政8年(1796)丙辰3月23日建立の狛犬さん一対。これまで本当にたくさんの狛犬さんたちに出会って来ましたが、こちらもまた記憶に残る一対です。

鋭い歯を見せつけながら大口で笑う阿形さん。鋭い歯を自慢そうに見せつける吽形さん。

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由加神社・蓮台寺への参拝を終えて帰路に向かった私たち、最後は倉敷市木見にある北参道へとむかいました。田の口同様、かっては由加大権現への参拝客で賑わっていた参道も、今はのどかな山里の風景がひろがるばかりです。

鳥居の両脇より神域を守護されるのは、慶応元年(1865)9月吉日建立の広島方玉乗り狛犬さん一対。参拝者の往来が珍しかったのか、それとも不審だったのか、微妙な顔つきでこちらを見ています。

参拝日:2010年8月10日

明日は「由加山蓮台寺」の紹介なのですが、なんだか色々と・・・とりあえず、色々と思うところ有りの参拝となりました😅

コメント
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