倉吉市葵町、打吹公園に隣接する保存林の中に鎮座される「打吹(うつぶき)賀茂神社」。御祭神は『賀茂別雷神(かもわけいかづちのかみ)』。
由緒・縁起に「往古、山城国上賀茂神社から分霊を勧請。寛政年代まで倉吉町の総氏神とされ、「賀茂皇太神宮」「賀茂大明神」と称した。明治維新の折「賀茂神社」と改称、郷社となり倉吉町東半分の氏神となった。」
石段参道の先に一の鳥居。その先より神域を守護されるのは昭和36年(1961)12月生まれの出雲丹後系狛犬さん一対。
境内参道の手前に「御神水・夕顔の井戸」。古来よりこの地には「打吹天女伝説」があり、この井戸で天女が水浴びをしたと言われています。多少の設定の違いはありますが、やがて羽衣を手にした天女は、この井戸の傍らに咲いていた夕顔の蔦をつたって天に帰った為と云い、以来この井戸を「夕顔の井戸」と称するようになりました。
生茂る保存林に囲まれた参道の石段・・・町歩きの後にこの急な石段は流石にきつい・・
境内の入口に随神門。真っ直ぐ正面に、やっと(^^;)拝殿が見えてきました。
随身門の内より神域を守護される随身様。どれほどの時をこの地で過ごされたのでしょうか・・
参道正面に唐破風の拝殿
拝殿後方に妻入りの本殿
扉脇に施された彫刻は、「強きものだけが生き残れる」の例えとして知られる「獅子の子落とし」。
本殿唐破風には高く顔を上げ、身をくねらせる龍。
社殿の傍に「雷神降臨のもみの木」。「2007年8月19日、この地に落雷があったが、被害は樅の古木二本のみで他に被害はなく、まさに「賀茂別雷神(雷を分ける神)」の御名の通り、災難除けに霊験あり。」現地駒札より
社殿近くに還座される境内社:東仲町「天満宮」・魚町「天満宮」
西仲町還座される境内社「天満宮」
朱の鳥居の内に鎮座される「稲荷舎」。
手作りと思われる沢山の「打吹流しびな」絵馬。4月の上旬、神事がとり行われたあと、ひな人形の絵馬を玉川に流し、子供の成長と玉川の浄化を願います。
境内を取り巻く保存林は豊かな自然に恵まれており「ほたる生育地」としても有名だそうです。夜の静かな闇にゆれる蛍の灯・・それはもしかしたら天に帰っていった天女の溜息かも知れません。
参拝日:2012年4月19日
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