世間ではクリスマスイブ、ツリーにジングルベルと色彩豊かに華やいで、聞いている私も心が明るくなります。さて・・今日から三日間、2004年から2006年に訪れた「神戸ルミナリエ」の思い出を書いてみます。
阪神・淡路大震災の犠牲者への鎮魂と、町の再生を願って1995年から開催された神戸ルミナリエ。
メイン会場は、神戸市旧居留地内の仲町通、および東遊園地。行けない距離ではありませんが、当時車椅子だった私には遠い世界の出来事。病院仲間(笑)のTさんに、「ハートフルディ」の存在を聞くまでは・・・
ルミナリエ開催前に実施される試験点灯日を、身体的弱者が安全に鑑賞する為の日として割り当て、1999年から実施、2001年からは、ネスレ日本グループがスポンサーとして支援を続けています。(この日以降、我が家で該当できる食品はネスレに変更!)
2004年の神戸ルミナリエ、テーマは「神戸、光の都」、記念すべき第十回目の開催です。神戸の「冬の風物詩」として定着したルミナリエ、この年は、第一回目のデザインの再現。ハートフルディの会場となる東遊園地には、既にたくさんの人がその瞬間を待ちわびています。
最初に、アーチ状の電飾で彩られた仲町通の光の回廊「ガレリア」に光が入りました。そこかしこから歓声と、そして拍手・・・うん、確かに思わず拍手したくなります 😊
けれど、来場者によるカウントダウンと共に、スパリエーラと呼ばれる光の壁に灯がともった瞬間の・・・あの鳥肌が立つ程の感動は、それはもう実際に体験したものでなければ決して味わえないでしょう。
東遊園地の敷地を取り囲むように立てられた、全長約百三十メートルの光の壁掛け「スパリエーラ」。夜の闇の中、私たちはそのその真ん中にいて、突然に神々しいばかりの光に包まれるのです。
振り返れば・・・日本中の人々が言葉をなくしたあの年から、すでに十年が過ぎ去っていました。全てがガラガラと音を立てて崩れ去るような虚無感は・・私の日常生活にも、そうして心に、死さえも甘美な誘惑に思える程の深い傷を負わせました。けれど今こうして光の中にいると、あの震災から巻き起こった全ての苦悩も悲しみも温かな光に浄化され、包み込まれ、彼方に追いやれるような・・・
残念ながら、巷で紹介されているような綺麗な画像を捉えられるカメラも腕もありません。それでも、私たちにとっては忘れがたい、素晴らしい思い出の記念画像です。
訪問日:2004年12月9日
記念と言えば、猫の額よりも小さい庭に植えた「小ミカン」に、初めて実が着きました。小ミカンと言うだけ有って、大きさは金柑より少し大きいかなくらい。震災後に引っ越したその年に、始めて出かけた植木市で二人で選んだ小さな苗木・・・五年かけてやっと実がなり、二つが限度で小さな実を付けています。2020年に鉢を塀の内側に移動したところ、小ミカンはアゲハさんの産卵指定場所になり、可愛い青虫さんの餌場になりました😊
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます