舞鶴市朝代に鎮座される「朝代(あさしろ)神社」。御祭神は『朝代大神(伊弉諾尊)』。
「御祭神は日本民族の祖先神であり初めての夫婦神として結婚の道を開かれて人間生活に不可欠なあらゆる物をお産みになりました。また禊ぎ祓えにより罪穢を祓い清新と発展の方向を示された貴い神様であります。 当神社の御創建は約千三百年前の天武天皇白鳳元年九月、淡路国日ノ少宮をお遷したのに始まります。 近世に入り、城下町田辺(舞鶴)の氏神様として歴代藩主の崇敬篤く、神輿・鳥居などの奉納が続き、士民を挙げての秋の祭礼は大いに賑わいました。また、昭和三年には府社に昇格、「朝の参りは朝代さまよ」や「日毎夜毎の朝代参り」などと民謡にも唄われ、広く崇敬されております。 江戸期の大火に類焼し、元文四年に再建の御本殿(付・再建文書)が平成五年に舞鶴市の文化財に指定されております。」境内社記より
神社入口に立つ一の台輪鳥居、その両脇より神域を守護されるのは明治34年(1901)10月再建の出雲丹後系狛犬さん一対。大きく開けた筈の阿形さんの顎は剥落してしまい、その豪快さを見ることは出来ません。出雲丹後系の狛犬さん、特に阿形の場合、このように下顎から先が剥落しやすいようです。
神社入口の石段より神域を守護されるのは、明治23年(1890)11月吉日建立のの狛犬さん一対。吽形さんは美しい角を持ち、これまでのタイプとは全く異なった独特の風貌は岡山の備中辺りでお目にかかります。個人的には大好きな顔立ちをされています
朱塗りの両部鳥居を潜り左に進むと、平坦地と石段が連続したそれなりに距離のある参道が続きます。
境内入り口より神域を守護されているのは、文政9年(1826)丙戌11月吉日建立の舞鶴市最古の出雲系構えの狛犬さん一対。長い年月を過した体はすっかりと丸みを帯び、そしてやはり阿形さんの下顎から先は剥落しています。
拝殿前より神域を守護されるのは、明治31年(1898)6月19日建立の出雲丹後系の狛犬さん一対。
弊殿脇より神域を守護されるのは「はじめ」に近い風貌の狛犬さん一対。場所的に角度が選べない為、その表情はあやふや。
元文9年(1739年)に再建された本殿の縁に座り、さらに深くご祭神を守護されるのは、木製の神殿狛犬一対。何となくちぐはぐさを感じさせる顔立ちは、もしかしたら全く別の一対からチョイスしたのかもしれません。
境内には「天満宮、大国神社、梅宮神社、松尾神社、祇園神社、疫神社、稲荷神社、須賀神社、多賀神社、工匠神社、奥姫稲荷神社、塩釜神社、恵比須神社」の境内社が鎮座されています。その全部を残せなかったのがちょっと悔やまれます。
撮影日:2010年7月10日
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