民進党の新代表が蓮舫氏に決まった。昨日になって二重国籍問題が露呈するなど、危うい場面もあったが、予想通りの結果となった。
果たしてこの結果が吉と出るのか凶と出るのかは、蓮舫氏の手腕よりも、むしろ議員団の今後の動きにかかっているのではないか。
もし、二重国籍をことさら煽り、選挙を無効にしろという動きをするなら、もう、党の浮上は望めないだろう。二重国籍など国際社会では取るに足らない問題であり、そこにいかにもナショナリズムじみた論評をするようでは民進党の未来はない。
ただでさえ、民主党というポピュラーな党名を捨て、付け焼刃丸出しの党名変更でお茶を濁したことで野党結集の勢いを止めてしまっただけに、そこに未来のかけらも感じさせない話題で世間を騒がせるなどは愚の骨頂である。
ここは女性代表という新風をいかに大きな風にするかに心血を注ぐべきである。せっかく小池都知事が誕生し、女性のトップに注目が集まっているのだから、その波に乗らない手はない。
もちろん蓮舫氏の党首としての資質は問われるが、これまでの政治キャリアを考えれば周囲がしっかりフォローすれば十分党の顔として有権者にアピールできるはずだ。
今後、米大統領選でクリントンが勝てば、女性のトップはいやが上にも注目が集まり、党首討論で安倍首相をやりこめれば一気に風向きは変わる可能性も出て来る。
つまりやり方次第では、政権が狙える千載一遇のチャンスと言っても大げさではない。
ただし、そのためには党の議員連中が一枚岩でトップを盛り立てることが不可欠だ。残念ながら今の民進党には、民主党の政権交代で見せた執念が感じられない。
政権を狙うエネルギーを感なければれば、国民はそっぽを向くだけである。
果たして民進党はこのチャンスを逃すのだろうか。印象としては逃す可能性が高い。政権交代を視野に入れていないアホバカ議員がいっぱいいる気がしてならないのだ。