二強対決と謳われる今年の春天。斤量を考えても、二強で硬いと金曜までは思っていたが、ちょっと待て、である。人気2頭は寄りにもよって8枠、先週までは圧倒的に内枠有利の馬場だっただけに、そう簡単に決まらないぞという気がしてきた。しかも、明日は雨、降り方次第だが、内外どちらに味方するかは当日になってみないとわからない。
それにしても、そう単純ではないのは間違いない。二強に割って入るのはどの馬なのか。
刺客の1番手はやはりテーオーロイヤルだろう。目下4連勝中、しかも、前走は3カ月の休養明けで初めての古馬重賞挑戦、それでも勢いは止まらなかった。父はマイラーだが、母父がマンハッタンカフェで、うまい具合にスタミナと瞬発力がかみ合った。58Kという未知の斤量をこなせるなら、一気に盾に手が届く。
2番手はディバインフォース。長距離は去年の春天以外に掲示板を外したことがない堅実派。内枠に入り、鞍上との相性も良く、ロスなく中団で折り合いがつけば、馬券圏内に食い込む力はある。
3番手はアイアンバローズ。ここ2戦は先行してしっかり粘って、馬券にからんだ。馬場次第だが、さほど荒れなければ内々でうまく立ち回って、この舞台でも上位にくる。
4番手がクレシェンドラヴ。これまでのGⅠはまったく出番はなかったが、このメンバーなら話は違う。今までとは戦ってきた相手が違う。半年の休養明けの2戦の内容も良く、8歳でもまだまだ衰えは見せていない。手薄なメンバーを相手に、これまで戦ったGⅠの経験が生きる。
2強を負かすとすれば、テーオーロイヤルだろうが、一角が崩れるようなら、良い馬券になる。