BiSHの解散ソング「BYE BYE SHOW」を聞きながら、ふと思った。果たして、これまで解散ソングという言葉があっただろうか。昭和おやじにとって解散ソングといえばキャンディーズの「微笑みがえし」である。これまでのシングルの歌詞をちりばめたメモリアルソングで、精一杯明るく歌う姿がけなげであり、余計に淋しさを募らせたものだ。
BiSHの解散ソングも、通じるものがある。いかにもイエモン吉井といった転調まじりの曲で、きわめて明るいメッセージに仕上がっているが、見送る側としても明るく見送りたいのはやまやまなのだが、淋しさは募る一方なのである。
そんな解散ソングなわけだが、いくら考えてもこの2曲以外に思いつかない。アイドルの卒業ソングはあまたあれども、解散ソングとなるとありそうでなかなかない。ラストシングルを解散ソングといってしまえば、それまでだが解散そのものを曲にした楽曲はそうそうないはずだ。
その意味では昭和アイドルの象徴キャンディース、肩やアイドルの枠を飛び越えてアーチストとして平成令和を駆け抜けたBiSH、両者の解散ソングは感慨深いものがある。