21世紀中年

昭和オヤジのときめき、ひらめき、感激、嘆きを思いのままに書き連ねます

乃木坂三昧で○○三昧

2021-01-11 20:49:07 | エンタメ

 夕方仕事を終えてから、部屋でずっと「乃木坂46三昧」を聞きながら、昨日から読んでいた一冊を読み終えた。「護れなかった者たちへ」、中山七里のミステリーだ。

 生活保護がテーマの異色作だが、ラジオから聞こえるハッピーな乃木坂トークと対照的な暗くて重たい作品だったが、不思議と心地よく読めた。七里ミステリーらしいラストのどんでん返しに思わずうなったが、あまたある七里作品の中でもこれほど犯人に肩入れしたくなったことはなく、世相を考えさせられた貴重な体験であった。

 七里ミステリーに嵌ったのは、去年の秋からだが、いい意味でふっきれたことがある。今までは、読書をたしなみながら、心のどこかで書きたい欲求にかられ、実際に拙い小説を何作か書いてきたが、ここに来て下手な小説を書くより、面白い小説を読む方が自分には向いていると確信した。

 大学を出てから30年ほど編集の仕事を生業としてきたが、雑誌や新聞の記事は簡単に書けても、小説となると勝手は随分と違うもので、満足できるものは何一つ書けていない。それでも、書くことは好きなので辞められないだろうが、賞に応募するなどとは金輪際考えないことにした。そもそも、自分は作家ではなく根っからの編集者なのだろう。だから、本読みはどうしても編集者目線になる。

 新年早々、乃木坂46三昧を聞き終えて、これからは新たな気持ちで読書三昧といこうと思いを新たにした。

 

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