tnlabo’s blog   「付加価値」概念を基本に経済、経営、労働、環境等についての論評

人間が住む地球環境を、より豊かでより快適なものにするために付加価値をどう創りどう使うか。

暗中模索の選挙戦

2012年12月12日 21時33分32秒 | 社会
暗中模索の選挙戦
 戦後の選挙の中でも、今回のような、わけの解らない選挙はなかったように思います。
 二大政党が政権を競うというのが、成熟した民主主義国の形のように言われて久しいのですが、日本の戦後民主主義は殆ど自民党政権の下でした。

 細川政権の下での政権交代は短期で潰え、3年前の民主党政権の誕生で、二大政党らしき形が見えたように思いましたが、結果的には今回の選挙です。
 考えられることは、矢張り政権を担うには経験が必要でそれには、それなりの時間がかかるということでしょうか。

 どこかで十分に経験を積まない限り、急に政権を担っても、事はそう簡単ではないようです。そういえば学校の先生でも刑事でも、営業職や技術職のサラリーマンでも、もちろん経営者でも、家庭での親業でも、ある程度の期間、実務をしながらコツを覚えないと、初めから巧く行かなくても当たり前です。

 民主党も政権党という経験を多少積んだので、野党職では解らなかったこともだんだんわかってきたのでしょうが、本当はまだ時間が必要なようです。
 そのほかの新しい党はどうなのでしょうか、自民党の大物で、経験豊富な方がアドバイザー格で居られたりしますが、それがどこまで生かされるのでしょうか。

 若くて新しい発想の持ち主でないと変化は望めません、しかしそういう人は経験が無いから当然につまらない失敗をし易く、しかも今の日本が置かれた状態は、ベテランでさえ舵取りが難しい状態です。そして、マスコミも国民も簡単にポピュリズムに騙されます。

 正直言って、私自身も、どこの誰に票を入れたらいいのか、本当に決めかねる気がします。民主主義が成熟するには、どこかでこうした状況を通過しなければならないのかと観念すれば、それも致し方ないことになりますが、支払うコストが高いですね。

 官僚依存打破といた意見は、新しい政党には強いようです、しかし官僚を使いこなすには沢山の経験が必要なようです。民主党ではありませんが、巧くいかずに官僚依存に戻れば、当然それが最も保守的、この困った日本の状態がまだまだ続くでしょう。

 どの党にも、官僚にも学者・評論家にも、無欲で、「純粋に」日本を良くし、世界を良くしたいと考えている方々は居られるはずです。今の民主主義という社会政治制度のもとではそういう方が集まるということは至難の業のようですね。
 (今回は泣き言になってしまいました)