マネー資本主義と格差問題
この問題は、このブログの重要テーマでもありますので、これまでもいろいろな角度から 繰り返し問題点を主張してきました。
結論から先に言ってしまえば、経済というものは、本来、社会を豊かで快適なものにするために、その原資である「付加価値」を創造する活動しているのです。
それに対して、マネー資本主義というのは、自らは付加価値を創らず、他人の創った付加価値をマネーゲームによって、合法的に自分のものにするという活動です。
付加価値(国レベルではGDP)の再配分は、税制や社会保障という形で本来政府がやるべき仕事です。その目的は格差社会化を防ぎ、格差をある程度の範囲に押しとどめ(福祉社会化)それによって資本主義が生き延び、共産主義が崩壊した原因となったものです。
産業社会が生み出した付加価値を再分配する権能は本来政府や、社会が認めた慈善団体などのみが持つべきものなのですが、それを、ファンド(private equity)などという民間企業組織が、産業に「適切に」資本を提供するためと称して、勝手に再配分をしようという動きが「マネー資本主義」といわれている経済活動です。
マネー資本主義には大きく2つの問題点があるように思います。第一に、これは「カネでカネを儲ける」活動ですから、初期の資本主義のような「強欲な資本」という性格を持っています。
第二に、カネでカネを儲ける過程で、「生産活動」のプロセスが抜け落ちていることです。言い換えれば、社会全体を豊かで快適にすることとは無関係なのです。
その手段は、株価、金利、為替レートや、その派生商品(デリバティブズ)を利用する売買で、実体経済とはケタの違う巨額な「想定元本」のマネーゲームを行い、巨大な キャピタルゲインを狙うというものです。
こうしたマネーゲームは資金力の大きい方が有利ですから、必然的に資本の集中が起き、資産格差の拡大が起きます。
失敗すれば、リーマンショックのような金融危機が起き、世界中の銀行のバランスシートに穴が開き、投資した庶民の大切な資産は失われます。
歯に衣着せずに言えば、これは投資の世界ではなく「投機」の世界で、生産活動を伴わない富の移転は、ギャンブルの1つの類型でしょう。
こうしたファンドのマネージャーたちが巨額の成功報酬を得ることは知られていますが、こうした巨額報酬の一般化が、実業の経営者の報酬の巨額化にもつながるという見方もあります。
国の手によって行われる福祉社会化(富の再分配)は、格差化を阻止し、より多くの人のためにより住みやすい社会を作ることに貢献していきました。
一方、マネー資本主義といわれる「生産活動を伴わない」投機資金の 跳梁は、格差社会化の促進要因となります。
この問題は、今後いろいろな形で、国際的にも論議の対象になると思っています。
この問題は、このブログの重要テーマでもありますので、これまでもいろいろな角度から 繰り返し問題点を主張してきました。
結論から先に言ってしまえば、経済というものは、本来、社会を豊かで快適なものにするために、その原資である「付加価値」を創造する活動しているのです。
それに対して、マネー資本主義というのは、自らは付加価値を創らず、他人の創った付加価値をマネーゲームによって、合法的に自分のものにするという活動です。
付加価値(国レベルではGDP)の再配分は、税制や社会保障という形で本来政府がやるべき仕事です。その目的は格差社会化を防ぎ、格差をある程度の範囲に押しとどめ(福祉社会化)それによって資本主義が生き延び、共産主義が崩壊した原因となったものです。
産業社会が生み出した付加価値を再分配する権能は本来政府や、社会が認めた慈善団体などのみが持つべきものなのですが、それを、ファンド(private equity)などという民間企業組織が、産業に「適切に」資本を提供するためと称して、勝手に再配分をしようという動きが「マネー資本主義」といわれている経済活動です。
マネー資本主義には大きく2つの問題点があるように思います。第一に、これは「カネでカネを儲ける」活動ですから、初期の資本主義のような「強欲な資本」という性格を持っています。
第二に、カネでカネを儲ける過程で、「生産活動」のプロセスが抜け落ちていることです。言い換えれば、社会全体を豊かで快適にすることとは無関係なのです。
その手段は、株価、金利、為替レートや、その派生商品(デリバティブズ)を利用する売買で、実体経済とはケタの違う巨額な「想定元本」のマネーゲームを行い、巨大な キャピタルゲインを狙うというものです。
こうしたマネーゲームは資金力の大きい方が有利ですから、必然的に資本の集中が起き、資産格差の拡大が起きます。
失敗すれば、リーマンショックのような金融危機が起き、世界中の銀行のバランスシートに穴が開き、投資した庶民の大切な資産は失われます。
歯に衣着せずに言えば、これは投資の世界ではなく「投機」の世界で、生産活動を伴わない富の移転は、ギャンブルの1つの類型でしょう。
こうしたファンドのマネージャーたちが巨額の成功報酬を得ることは知られていますが、こうした巨額報酬の一般化が、実業の経営者の報酬の巨額化にもつながるという見方もあります。
国の手によって行われる福祉社会化(富の再分配)は、格差化を阻止し、より多くの人のためにより住みやすい社会を作ることに貢献していきました。
一方、マネー資本主義といわれる「生産活動を伴わない」投機資金の 跳梁は、格差社会化の促進要因となります。
この問題は、今後いろいろな形で、国際的にも論議の対象になると思っています。