嘘をつく人の心理学
まずは笑い話ですが、
先生:君の長所は? 生徒:絶対に嘘をつかないことです。
先生:では君の短所は? 生徒:時に嘘をつくことです。
先生:?
「絶対に嘘をつかない」と言うのですから、「時に嘘をつく」というのも本当でしょう・・・。
母親:ゴミは屑籠ですよ 子:拾って屑籠に入れようとしてたんだよ
母親:そう、偉いね (騙されたのか、知っていて褒めたのか…。
末弘厳太郎著「嘘の効用」という古典 もありますが、現実問題として、嘘は人間関係の潤滑油という面もあります。嘘と分かっていて、お互いに騙し、騙されたふりというのも時には大事かもしれません。
そうした嘘はそっとしておいた方が良いのかも知れませんが、最近のように、社会のリーダーとして、より良い社会を作るべき立場の人が、フォロワーを意図的に騙すような嘘は世の中を悪くする嘘で、放っておいてはいけない嘘でしょう。
かつて、「神話を信じるか見破るか」で、皇国史観、土地神話、原発の安全神話の3つをとりあげたことがありますが、原発の安全神話には私もころりと騙されましたが、小泉元総理も「騙された」といわれるのですから、誰が作ったのか知りませんが恐ろしいことです。
ところで、日本国民にとって問題なのはこのところ2代続けての首相の発言に嘘が多いことでしょう。
先日も書きました菅総理の最初の嘘は、学術会議メンバー任命拒否問題で、「私が決めました」と言ったことでしょう。
あらゆる状況証拠が「菅総理の一存で決めたことではない」ことを示していますので、わたくしもうそだと思っているのですが、恐らく指示に従って言った嘘でしょう。言わざるを得なかったという事でしょうか。
前総理の安倍さんの嘘は、本質的に違って、自らの思う所に従って、本人の意思で述べたものが多いようです。
そのために、直下の官僚は、忖度も含め?やむを得ず嘘の連発をすることになったというのが、多くの国民の判断でしょう。(嘘を言いきれない方は自死されました 合掌)
モリ・カケ・サクラと、誰が見ても状況証拠は嘘と分かっているのですが、本人は認めない。誰かにそうせよと言われているわけでもないらしい。
最初に思わず言ってしまった嘘の辻褄合わせという嘘も沢山あるでしょう。
しかし、ここで問題になるのは、そこまで嘘を重ねるのは何のためなのか、という問題です。
恐らくは、自分が成し遂げなければならないという極めて強い目的意識があって、その達成の為ならば、方便としての嘘も許されるという使命感に支えられているからという見方もありうるでしょう。
歴史上の、また現存の独裁者に共通するのが、やはり「そうすべき」という目的を自ら決め、自らに課した使命感が決定的な支えになっているというケースが多いようです。
だとすれば、今の自民党が(公明党も?)忖度も含めて感じているその使命感とは何なのでしょうか。
それは一国のリーダーの心の中の「秘中の秘」かもしれませんが、国民はそれが何かを知らなければ(知らされなければ)ならないのではないでしょうか。