東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

春季八大学戦を終えて

2024年05月14日 12時00分00秒 | 大会報告
お世話になっております。
2年スナイプスキッパーの島瀬大誠です。

今週は春の八大学戦が行われました。
ここでいう八大学とは、東京・早稲田・慶應・明治・法政・立教の六大学に日大と中央大を加えた8校のことです。
土曜日と日曜日の両日共に風が強く、とてもハードなコンディションでした。
先輩や同期のレースに出ていたメンバーはしんどかったであろうし、とても尊敬しています。
自分もあの風の中でレースができるように成長しなければなりません。

まずはレースの結果を紹介したいと思います。
今回は各大学オープン艇の参加も数多くあったので、470とスナイプのレース艇として登録されていた3艇の結果で順位を決定しています。
東大は470が5位、スナイプが3位で総合成績は5位という結果でした。

総合成績は4位の中央大と1点差で非常に悔しい結果でした。
回転ペナルティー、レース中の沈、のような記録に残るようなものだけでなく、ちょっとした艤装のミスやコントロールロープの引き量の微妙な差、タックの滑らかさ、スタートの動き、波に乗れたかどうか、前の1艇との駆け引き、ハイクアウトの気合いといった軽微なミス、されど確実に順位に影響する失敗をどれだけ減らすことができるかが重要であることを改めて強く感じました。
「凡事徹底」ができるかどうかが順位に大きく関わってくるのだと思います。

今回のレースでは僕たち2年生スキッパーもオープン艇としてレースに参加しました。
自分は沈していた2艇より前でフィニッシュしたもののその他の艇には大差をつけられてしまいました。
よくなかったのはスタートと2上の走りだと思っています。
スタート前は横の艇の動きを気にしすぎて時間のことが頭からすっかり抜けていました。
気づいた時には横の船の加速が始まっていて自分だけ取り残されてしまいました。
2上では一緒に乗った2年の荒井と一生懸命ハイクアウトしているつもりでしたが周りから見るとただ座っているだけだったようです。
メイン出すよりハイクアウトでデパワーします。
コースについては荒井に全て任せてしまってました。
角度合わせるので精一杯すぎてクルー頼りなことがとても多いので感謝しいます。
クルーのためにも早くベストVMGになります。

次に出るレースは再来週のオリンピックウィークです。
今回よりも艇数が多くなることが予想されますが、誰よりも前でスタートするレースを少なくとも1レース作ることを目標にします。
上位の景色を一度肌で感じて今足りないものを確認する作戦です。

ここまで長々と読んでいただきありがとうございました。
これからも応援よろしくお願いいたします。

2年スナイプスキッパー 島瀬大誠


明日もし君が壊れても

2024年05月14日 10時37分30秒 | 通常練習
残念ながらもう既に壊れちゃってますが…

お世話になっております。
クルーザー班3年の杉山太智です。

じりじりと照り付ける日差しが気持ち良い季節がやってきました。来たるスプリングレガッタに向けて密度の濃い練習がしたいところですが、周知のとおり仰秀サイドステイ破損事件以降仰秀には乗れていません。

そんな状況の中、先週は様々な社会人チームの船に部員を分乗させていただき活動を行いました。私は土曜日午前・日曜日はジェリーフィッシュに乗せていただき、土曜日午後は月光チームに乗せていただきました。


↑富士山を前に映える月光のパリパリセール

J/24の社会人チームの船に乗ったことがなかった私としては、艇内の空気感であったり船の走らせ方の違いであったりと、各チームの「常識」を肌で感じることができ、仰秀に不足しているもの、別の捉え方等多くのことを吸収できる機会となりました。

また土曜夜に月光ハウスでごちそうになった分厚いサーロインと山盛りご飯のおいしさは格別でした。
マネージャーの作ってくれたトマト煮込みハンバーグとどっちが美味しかったか、という意地悪な質問をされたことはまだ許していませんが。

艇の今後についてのご相談に乗って下さったりと、有意義な時間を過ごすことができ、油壺に近い小網代で活動ができていることのありがたさを改めて実感しました。

お世話になったチームの皆さま、ありがとうございました!
一カ月間J/24に乗ることができていなかった身として、クルーの一つ一つの動きがスピードに反映される大きすぎないレーシングクルーザーはやはり面白く、仰秀チームで再び船を動かせる日を待ち遠しく思う気持ちを強くしました。


さて問題の仰秀Ⅵですが、日曜日に回航を実施し上架、マストダウンを行いました。修理に1ヶ月ほどかかる見込みですので、それまでは先週のように他チームにお世話になるかもしれません。

表面のFRPもところどころクラックが入っている状態で、修理を行っても長く乗り続けることは危険だと言われています。
損傷があったサイドステイが完全に抜けきらなかったのは、サイドステイと船体を結ぶアース線がピンと張って持ちこたえてくれたからです。

このアース線がなければマストは即座に折れ、怪我人の出る大事故につながっただろうということです。


個人的にすごく悲しいことに、仰秀Ⅵ名物、損傷のあった部分の反対側(負荷があまりかからない壁面)にある風流な短歌も、今回の修理で姿を消すことになります。


↑「小網代の 舟や仲間はありがたく 余念あまり 吾此処に棲む」

僕たちの使う舟のありがたみをつくづく感じる今日この頃です。

今回の事故は大きな不幸ではありましたが、アース線の件、乗員が少なく怪我がなかった件などつくづく、不幸中の幸いであったと感じます。
修理続きの仰秀Ⅵを乗り続けるといつか大事故につながる可能性がある、ということで中古艇を購入したいという話し合いを行っていますが、正直どうなるかは今のところわかりません。
来週のスプリングレガッタも、船をチャーターして仰秀チームで出ることができるのか、今週のように他チームに乗せていただくのか不透明です。

そんな状況ですが、我々が出場予定の世界選手権までの残り日数は着々と減っていくので、万全の状態で世界選手権に望めるようチームで準備していきたいと思います。

クルーザー班では、世界選手権の遠征費用について寄付を募っております。厚かましいお願いで恐縮ですが、ご協力いただけますと大変ありがたく思います。

では、まずは新入生にJ/24の魅力を体験させてあげるべく、船の確保を進めていきます!