東京大学運動会ヨット部

東大ヨット部の現役部員によるブログです。練習の様子、レース結果、部員の主張から日記まで。

情熱

2024年11月20日 01時41分00秒 | 引退ブログ

お世話になっております。前スナイプチームリーダーの中静勇輝です。

 

先日江ノ島で開催された全日本インカレをもちまして、ヨット部を引退いたしました。

 

「ヨット競技はそんなに好きじゃなかったけど、みんながいたから頑張ってこれた」

下級生の時、このような言葉を残していく先輩方が例年多くいるのを見てきて自分もいつかヨットが嫌になるのかと不安でした。

確かに、上級生になってみて勝負の世界のシビアさ、チームを背負うことのプレッシャーは想像以上でした。

 

それでも、様々な人に支えられて最後までのびのび活動させてもらえて、ヨットを嫌いになることは一度もありませんでした。

間違いなくヨットは最高にワクワクする乗り物で、セーリングは自然と人を相手にする最高にアツいスポーツで、東大ヨット部はシンプルに最高なチームです。

むしろ愛がどんどん深まっていっていた中で引退となってしまい、ヨットしたい欲が抑えきれず困っています。

 

そんな、ただのヨット大好き人間の4年間を軽く振り返ります。

 

1年目。毎週末ヨットに乗ることが本当に楽しみだった。関東秋インカレで引退となってしまった先輩たちの姿を見て、インカレがどういうものか知った。

 

2年目。24時間365日ヨットのことを考えた。負けず嫌いなので、生意気にも本気でレギュラーを狙っていた。ブログや記事で知識を集めて実践することに無我夢中だった。理想とのギャップに苦しんだ。先輩クルーと乗っているにも関わらず、多分この時が一番こわくてわがままなスキッパーだった。大吾さん千田さんごめんなさい。琵琶湖インカレはコロナにかかってしまい京都駅のAPAホテルで唇を噛み締めながら観戦した。

 

3年目。この年も、24時間365日ヨットのことを考えた。たくさん機会を与えてもらって、少しずつ走れるようになってきた。「負けたくない」に「未経験者の可能性を示したい」というモチベーションが加わった。自分が上手くなることがチームのためになると信じて、ろくにチーム運営にも関わらずにがむしゃらにヨットに乗った。関東秋インカレでスナイプが準優勝、個人成績6位を取りまだまだ上がいるというのに天狗になってしまった。そして、小戸インカレで忘れられない大敗を喫した。

 

4年目。濃すぎる1年間で、ここで自分の人生における価値観もかなり変わった。最上級生、チームリーダーになり自分のことだけを考えてはいられなくなった。前回のブログに詳しく書いたように、紆余曲折あって「学生ヨット界のシーンを変える」というモチベーションに変わった。厨二病っぽい言葉だけど、大変な時この言葉に僕自身が何度も救われた。

全日本インカレを終え、結果はスナイプ9位、総合12位だった。新たなシーンを切り開くことはできなかった。

それでも、最終レースが終わりハーバーバックしている時、清々しい気持ちだった。重圧から解放されたのもあるかもしれないが、来年再来年で東大ヨット部がシーンを変える日が来ると確信したからである。1年前からの後輩たちの伸びと、全日本中にも成長する姿を見てそう思った。

 

これからはLBとして、非力ながら後輩たちの挑戦の応援とサポートをしたいと思います。

 

最後に、この4年間、特に最後の1年はスナイプのバウくらいには堅いはずだった僕の涙腺が何度も崩壊するくらいには、色々な場面で心を動かされる経験をしました。

部員のみんなと、熱くて楽しくて苦しくて充実した日々を過ごすことができて幸せでした。ありがとうございました。

 

 

 

謝辞

 

小松コーチ

4年間お世話になりました。1年生の時から、輝かしいご経歴を持ちながら僕にも謙虚に、真剣に向き合っていただきありがとうございました。小松さんに褒めていただけることが嬉しくて、ヨットがどんどん好きになりました。「昨日よりも今日。今日よりも明日上手くなる」「どれだけ細かいところに気を配れるか」「笑顔が足りないんじゃないのか」小松さんのお言葉に何度も救われました。シーマンとして、人として心から尊敬しています。また海に遊びに行きます。

 

宮川コーチ

宮川さんと出会えたことが去年一番の幸運でした。いつかおっしゃっていた「目標を達成する人を育てるじゃなく、目標を達成することを目指す事ができる人を育てる」の意味が、宮川さんを見ていてよくわかりました。チームの理想像がはっきりしているところ、なんやかんや優しくて学生思いなところにいつも助けられていました。話すたびに新しい気づきや学びがあって僕が一番宮川さんに成長させていただいたなと感じています。来年も東大ヨット部をぜひよろしくお願いします。

 

 

西尾コーチ

僕が悩んだ時、いつでも相談に乗ってくださり、本当にありがとうございました。チームのメンバーのことを、そして何より僕のことを1番よくわかっている先輩で、本当にアドバイスが的確でした。西尾さんには感謝してもしきれません。これからも末長くよろしくお願いします。今度スナイプ乗りましょう。

 

 

これまでお世話になった全ての先輩方

皆さんが築いてきた東大ヨット部という空間のおかげで、四年間弱という⻑い期間ヨット部の一員でいることができました。上級生になるにつれ「東大ヨット部」のつながりを実感しました。また、日頃のご支援や大会の日のご声援は本当に力になりました。ありがとうございました。

 

同期と後輩たち

ありがとうございました。個別にFullHike(仮)に書きます。

 

両親

たくさん心配かけてごめん。いつも気にかけてくれて、遠くまで応援にも駆けつけてくれてありがとう。どんなに大変でも、絶対に自分を応援してくれる2人の存在が心の支えになっていました。これから少しずつだけど沢山恩返ししていきます。

 

 

 

 

この四年間に関わってくださったすべての方々に感謝申し上げます。

 

 

 

 

東京大学運動会ヨット部 前スナイプチームリーダー

 

中静勇輝


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