イノチの返還
何時どこで
イノチの返還式が挙行されても
戸惑いや悔いや執着を残さぬようにと
用意周到に算段されている
百幾つものsimulation
-それは確かに天意の惠に違いないが-
その数の限りの
限りなく終盤に近い№だというに
取り除けない煩悩に翻弄され
些かの悟りもない醜態のまま
無解脱の悪臭を撒き散らす
小動物の吐息のようだと
己の居心地を語ってしまう
この俺の無恥よ
そんな悶々の日常も
容易に起こり得るかもしれぬと
未経験の経験を履行中の
胡散臭い
弱音
*
05/11 06:25:06 万甫