今なにしてる         (トミーのリペイント別館)

カメラ修理などについてご紹介します。
富塚孝一
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シャッター不動のコダック・レチナⅠb

2013年04月16日 22時46分29秒 | インポート

Photo その前に、北海道のINOBOOさんから季節のお便りです。北海道は桜はもう少し先のようですが、雪は消えて来たようですね。そこで、朝起きして、釧路湿原へ撮影に出かけられたとのことです。まぁ、なんと幻想的な色合いですね。朝は寒さがきびしいと思いますが、撮影する方は多くいらっしゃるようです。コンデジのFuji X-S1にて撮影。

Dscf047603 スプリングカメラのコダック・レチナⅠbというモデルです。シャッターが固着で不動ですので、メンテナンスをして復活させます。シャッターはシンクロコンパーB~1/500ですから、シャッター羽根の油付着が多いようです。

Dscf047701

スローガバナー下の地板にも油が染み出しています。一つずつ分解して洗浄脱脂をします。

Dscf047801 シャッター羽根、シボリ羽根も清掃しておきました。カムやギヤの回転軸部分を潤滑しながら組立てています。巻上げレバーの回転を右上◎部分のギヤを介して下のチャージギヤに伝えています。

Dscf047901 ドイツ製らしい、がっちりとした作りですが、巻上げ機構やファインダーは非常にシンプルですね。フィルムカウンターは減算式で、「1」になると巻上げがロックされます。トップのカウンター部のボタンと、アイピース右のボタンを操作することによってカウンターの復帰と巻き止めがキャンセルされる珍しい機構ですね。

Dscf048001 バヨネット式のレンズはシュナイダー・クセナー50mmF2.8で写りには定評があるようです。このモデルは、距離計・露出計が付かないシンプルなタイプです。大衆カメラとのことですが、そこはドイツ製。がっちりとした作りと精密なメカは魅力的ですね。殆どキズ無しの美品の個体でした。あっ、シャッターは快調です。