入手されたばかりとおっしゃるPEN-FT #1669XXが来ました。第一印象は、コンディションは素晴らしい状態と思います。疲労も少なく、丁寧に扱われて保管も良好という幸運な個体です。作動に問題はありませんが、巻上げが渋くなっている程度ですね。全体のO/Hをしますが、コメントするところは少ないと思いますね。
分解してみると・・過去にトップカバー内の光学系のメンテナンスを受けています。16万代としては、プリズムのコーティングなどは良好の方です。しかし、ハーフミラーは腐食があったようで、30万代以降に使われている金系コートの中古がセットされていました。では、いつものように全て分解洗浄の上、組み立てて行きます。電池室のリード線は新製しています。
巻上げ関係を組みます。この頃は組立ビスを真鍮のスリ割りとしてあるため、ネジロックをされたビスは、容易にねじ切ってしまいますので、分解には注意が必要です。慣れない方は緩めない方が無難です。
巻上げレバー関係の組立終了。つぎは、シャッターユニットを点検します。すでにシャッター幕を分離して洗浄してあります。非常にしっかりとしたユニットで、ネジの緩みなどもありません。スローガバナーは初期型(改良前)ですので、シャッターダイヤルの切り替えはゆっくりと操作するようにしてください。
本体に前板関係と光学系の組み込み完了。露出計ユニットですが、これは、ハーフミラーだけの交換ではなくて、ユニットごと交換されたものですね。16万代ですから、露出計がダウンしていたのでしょう。
それによって、露出計の感度がかなりずれていましたね。仮にセルフレバーを取り付けて、作動を確認しています。これでメカはすべて完成です。
上下カバーとマウントを取り付けて完成です。16万台のきめの細かな滑らかな巻上げフィーリングとなっています。殆どキズの無い、非常に素性の良い個体と思います。やはり、コメントするところは無かったですね。
何の画像だか分からなくてすみません。カメラ・時計以外の作業で、連休までの短納期で試作品を作らなければならなくなりましたので、しばらくの間、更新が出来ないかもしれません。よろしくお願い致します。